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 青山文平 

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つまをめとらば





   
つまをめとらば




2016/3/11 読了






文藝春秋

内容(「BOOK」データベースより)
太平の世に行き場を失い、人生に惑う武家の男たち。身ひとつで生きる女ならば、答えを知っていようか―。時代小説の新旗手が贈る傑作武家小説集。




直木賞受賞作品。
前作も直木賞候補作になってたようで・・・
初めて読ませていただきました。

時代小説ですが、
剣でバッサバサ・・・とか、「THE時代劇」な雰囲気ではない。
もちろん、並んでる言葉たちは時代小説モノなんだけど、
醸し出す雰囲気は、現代と変わりなきような・・・
不思議な感覚に陥りました。

冒頭の「ひともうらやむ」は、まさにそんな存在と、
平凡な自分との対比、そして、その後・・・が見事に描かれていて、
女って、怖いですよねぇ・・・?って感じ?
水が変われば変わるんすよ、女は・・・。

「乳付」は、女性ならとっても共感できちゃう話。
この時代、「乳をもらう」ってのはよくあった話で、
自分のおっぱいが出なくて赤ちゃんに飲ませられなくて、
その乳をくれる女性が夫と親しげだったら・・・
そりゃ嫉妬しますですって。
で、さらにおっばいが出なくなりますって・・・
だけど、女性はそれぞれにいろいろ抱えながら、
それぞれが支え合ってる時代だったんだよねぇ・・・

最後の「つまをめとらば」
年老いて、老人の爺さん二人で暮らしていくのもいいか・・?
なんて考えてるところに・・・
強く生きてる女性を目の当たりにして・・
女にはかなわん、女に世話になりながら生きていくって決める老人。
うん、女の方が強いよ、年をとったら。
だから女性の方が長生きやもん。(笑)

全編、女性ってのが強くたくましく描かれてましたね。
読んでて気持ちのいい短編集でした。
時代小説ですけど、とっても読みやすい。
オススメですね。