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 朝倉かすみ 


下記のリストは、既読の一覧です。リストの順番はランダムです。

てらさふ 遊佐家の四週間 わたしたちはその赤ん坊を
応援することにした
乙女の家
たそがれどきに見つけたもの 満潮





   
てらさふ




2014/6/28 読了






文藝春秋

内容(「BOOK」データベースより)
北海道小樽在住の中学生・堂上弥子と鈴木笑顔瑠。中学一年の三学期、運命的に出会ったふたりは、「ここではないどこか」に行くため、手を組んで「仕事」をすることにした―。




簡単にいうと・・・・若気の至り・・・ですかね。
イタイ女子って感じで、あたしゃついていけなかったよ。(汗)

でも、思い返してみれば、あの年頃って、
「私はこんなもんじゃないはず」とか、
「こんなとこじゃなくて、都会に行ったらもっと違うはず」とか、
閉塞感や万能感を持っていた気がする。
何の根拠もナシにね。(笑)
そんな、アバウトな夢や不満を持った二人の女子が
出会ってしまった・・ってことね。

一人は表舞台に、一人は裏での仕事を・・・と役割分担をし、
まずは読書感想文で賞をもらい、そのあとは芥川賞を・・・と
とんでもない計画を立てるのさ。
読書感想文で全国で賞を・・・ってまでは順調にいくも、
さすがに芥川賞・・・いや、小説として出版社に受け入れてもらうのは
フツーには無理だよね。
そんな二人がとった手段は・・・ってことですよ。

いかんですよ。
まず、爺ちゃんがやってたことがアカン。
最低です。最悪です!!
何も知らずにボケてったたまちゃんちゃんが可哀想で・・・。(涙)
で、それを利用しようとするのもねぇ・・・
どっちか冷静になんなよ・・って言いたくなった。

で・・・成功を収めていくと・・・
まぁ、いろいろと出てきますわな、二人の間の歪が。
あまりにも簡単な理由で仲たがいするあたりが、若いっていうか・・(笑)

で、こんな経験をして、その後の人生は真っ当に・・・とならんとこが、
この小説のすごいとこ。(笑)
それぞれの道を進んでるのに、
どっちも「懲りてない」。(笑)
とくに弥子はイタすぎです・・・。
ふぅ・・・・
こんな若者に未来は託せないぜ・・としみじみ思った私です。




 
   
遊佐家の四週間




2014/12/25 読了






祥伝社

内容(「BOOK」データベースより)
美しく貧しかった羽衣子、不器量で裕福だったみえ子。正反対の二人は、お互いに欠けているものを補い合って生きてきた。だが、羽衣子は平凡だが温かい家庭を手に入れる。穏やかな日々は独身のみえ子が転がりこんできたことから違った面を見せ始める…。家族のあり方を問う、傑作長編小説。




平穏に暮らしていた四人家族。
そこに、母の友達が四週間だけ居候することに・・・
その四週間が描かれるんだけど・・・

見た目、かなりブチャイクな「みえ子」の存在は、
夫・妻・娘・息子、それぞれに影響を与えます。
それは、悪い影響ではなくて、
いい感じで「家庭内での不満」を解消してくれるもので・・・
でも、どうにもみえ子の本性が見えなくて、
得体のしれない感じがずっと漂っていて・・・
結末はどうなるの???
みえ子はやっぱり何か企んでるの・・・?と
先が気になって一気に読んだんだけど・・・

まぁ、肩すかし・・・な感じではありました。
だけど、私は、お人よしなのか、みえ子が悪い人とは思えなくて。
本当に羽衣子のことが好きなんだと思うのよ。
だから、この家庭を壊す気はないんじゃないか・・・と。
ま、みえ子の存在がもめ事のキッカケになってしまったけど、
それがキッカケで、少し本音で話せるようになってたし、
それぞれに何かしら変われてたし・・・

ただただ、羽衣子の考え方次第なんじゃないか?って思うのよ。
みえ子が、みえ子の両親が無償でお金を貸してくれてたことは事実で、
それをずっとみえ子に「弱味握られてる」と感じてるのは羽衣子だけで、
みえ子は取り立ててもいないわけで・・・
だいたい、大金が手に入ったのなら、返金すべきなのに、
それもせずに、みえ子に弱味を握られてるって思い続けてて・・
何やってんだ・・・って話ですよ。
結局のところ、みえ子もだけど、
羽衣子もみえ子との関係を切りたくはないんだろうさ。
お互いが自分に欠けてるものがあって、
だけど、相手には優ってるとこもがあって、
それをお互いに補い合って生きてきたわけで・・・

そのうち子供たちが自立して家を出ていったら・・・
この夫婦、どうなるんだろうね・・って思うんだけど・・・
そのとき、みえ子は何をしてるのかなぁ…?




 
   
わたしたちはその赤ん坊を
応援することにした




2015/4/4 読了






幻冬舎

内容(「BOOK」データベースより)
この子の未来を応援しよう、と決めた子がわたしたちにはいた。オリンピック代表の彼女に期待し、夢を託したが―(第一話)。産む女を国家全体で支援する世界に住むスミレ。“志願母”の彼女は今日も国営のサロンへ通う(第二話)。どこかで誰かがあなたの味方。でもストレートには受けとれない、届かない、なぐさめや励まし…ビターで不思議な7つの世界。




なんでしょうか、このつかみどころのない話は・・

どれもこれも、

「・・・・で?」

っていう話なんですよね。
オチがわからんっていうか・・・。
ただ、垂れ流しのような感じがしてしまって・・・

読み終わった後、もやもやーん・・・・って感じがしまくりでした。

私はこういうタイプのお話は苦手なんだなぁ・・・と、
しみじみ思った次第であります。

ってことで、内容には触れずにレビュー終了とさせていただきます。(笑)




 
   
乙女の家




2015/4/24 読了






新潮社


内容(「BOOK」データベースより)
内縁関係を貫いた曾祖母(78)、族のヘッドの子どもを高校生で産んだシングルマザーの祖母(58)、普通の家庭を夢見たのに別居中の母(42)、そして自分のキャラを探して迷走中の娘の若菜(17)。強烈な祖母らに煽られつつも、友の恋をアシスト、祖父母の仲も取り持ち大活躍の若菜と、それを見守る家族、それぞれに、幸せはやって来るのか。楽しき家族のてんやわんやの物語。




私が年をとったからだろうか・・・・
最初の章からついていけない・・・(汗)

ま、見事に高校生の心理を描いてるのかもしれないけど、
自分探しとか、忙しがったりとか、
勝手にしなさい・・・って気になっちゃって。(滝汗)

オマケに、この若菜の親族がすごいんだもん!!
女系家族・・・ですが、ただの女たちじゃない!
こんなにアクの強い人たちに囲まれたら、
そりゃ平凡でいることに不安を感じるかもね・・・(笑)

曾祖母、祖母、母の、まったくもってかみ合ってないのに、
ダラダラと続く会話を文字で追わされ、
疲れ切った・・・ってのが正直なところです。(汗)
とはいえ、自分探しの答えを見つけられて、良かったですけどね。

最終章はちょっと楽しめたけど、
全体的にはイマイチ・・・でした。
でも、合う人にはハマる話かもしれないですよ?




 
   
たそがれどきに見つけたもの




2015/5/5 読了






講談社


内容(「BOOK」データベースより)
人生の「秋」をむかえたおとなたちは、家族、恋愛、仕事のあれこれに、日々惑わされている。ほろ苦く、そして甘やかな、彼らの6編の物語。吉川英治文学新人賞作家の珠玉短編集。




人生を80年として、四季の4で割ると、
41歳〜60歳は、「秋」となる・・・
私も今、秋を生きてるんだなぁ・・・・としみじみ。
そして、80を一日の時間の24で割ると、
50代は午後4時くらいで、「黄昏時」・・ってことで、このタイトルです。
この作品は、秋、そして黄昏時を生きてる人たちの短編集です。

冒頭の表題作は、哀しい結末かと思いきや、
そんなこんなで、今そばにいるこの人を・・・っていう
温かい結末となりましたね。
ちょっとホッとしました・・・

「その日、その夜」は、あんだけ「お尻を出して死にたくない」って言ってるので、
こりゃ、出して死ぬっていうオチだな・・・って思ったら・・・やっぱり。(汗)
でも、本人は「いい話思いついたぞ!よっしゃ!」って状態で
ポックリ・・でしょ?
ある意味幸せかも・・・・。

「末成り」は、痛々しい展開にビックリ。
どうせ、嘘つき女だろ・・・って思って読んでたんだけど、
そんなことをしてたとはねぇ・・・
怖い、怖い・・・

そして、最後の「さようなら、妻」は・・・
まだ、さようならかどうかはわからんよ・・・?
戻ってくるかもしれんし・・・
きっと娘たちは母の行方を知ってると思うから、
「もう離婚しな!」とか、「諦めな!」とか言われない限り、
可能性はゼロではないかも・・・
いや、甘いか・・?
ま、とりあえず、一人で頑張ってください・・・。(涙)

どれも短く楽しく読めました。




 
   
満潮




2017/1/27 読了






光文社


人を喜ばせたい美女と自意識過剰な男。危険なボーイ・ミーツ・ガール!
人に迎合し、喜ばせることが生きがいの眉子。自意識過剰な大学生茶谷は眉子に一目惚れをし、彼女の夫に取り入り、眉子に近付く。眉子。茶谷。眉子の夫。三人の関係は? ロングセラー『田村はまだか』著者の放つ恋愛サスペンス!




「満潮」っつーくらいだから、
何かが「満ちる」んだろうとは思ってたけど・・・
その「満ちる」までを描いたのか・・・・
はぁ・・・虚しいエンディングに、やるせないっす・・・。

誰かに認められるための手段として、
授かった美貌を使えばいいのに、
違う部分に「意義」を見出しちゃった女の話・・・
頼られたり、人を喜ばせたり・・・
気持ちはわかるけど、そこに「自分」がないんだよなぁ・・・

そんな女を手に入れた、チビデブハゲな男・・・
となると、卑屈な陰険野郎か・・・?って思うけど、そうではない。
ボンボンのせいか、なかなかの自信家で、妻をいいように操る・・・
読んでると不愉快な部分もあるけど、
こういう女には、こういう男がお似合いかな?って気もしたよ。
いろいろとあったけど、時間をかけてしっくりくる夫婦になれて・・・
良かったやん・・・と言いたいとこだけど・・・・

人に施し、喜ばれ、自分を持たない女に執着する男が現れ・・・
コイツの気持ちが「満ちる」までを描いた話なわけです。
いつか手に入れる・・・そう思ってきたのに、
なんかおかしい・・、こんなはずじゃなかった・・
じゃ、こうしよう!ボクの手で・・・って話ですよ。

まー、自分勝手すぎて。
何を読まされたんすか?って思っちゃった。(汗)
でもね、こんな風にいろんな人を「その気」にさせちゃうと、
いつか痛い目を見ちゃうよ・・・っていう警鐘・・・的な?
そういうことで、そっと本を閉じましょう・・・。