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 伊岡瞬 


下記のリストは、既読の一覧です。リストの順番はランダムです。

代償 乙霧村の七人 ひとりぼっちのあいつ
もしも俺たちが天使なら 悪寒





   
代償




2014/12/19 読了







内容(「BOOK」データベースより)
平凡な家庭の小学生・圭輔は、ある事故をきっかけに遠縁の同級生・達也と暮らすことになり、一転、不幸な境遇に陥る。寿人という友人を得て苦境を脱し、長じて弁護士となった圭輔に、収監された達也から弁護依頼が舞い込んだ“私は無実の罪で逮捕されました。どうか、お願いです。かつての友情に免じて、私の弁護をしていただけないでしょうか”。裁判を弄ぶ達也、追いつめられた圭輔。事件を調べ始めた寿人は、証言の意外な綻びを見つけ、巧妙に仕組まれた罠をときほどいてゆくが―。『教室に雨は降らない』の気鋭による、クライムサスペンス!




胸糞悪いガキだ・・・・
末恐ろしいよ・・・

ただただ平凡な小学生・圭輔の家に、
ある日、達也という子がやってくる・・・
達也自体も得体のしれない怖さがあるんだけど、
その家族も、何やらおかしい・・・
こんな人間を家に入れると、ろくなことがないのでは・・・?と危惧した通り、
なんと、火事になってしまい、圭輔の両親は死亡、
圭輔は達也の母が後見人となり、ともに暮らすことになるんだけど・・・

小さな男の子が、頼る人もない状況で、
この家族とともに暮らさなくてはいけなかったこと・・・
これはやっぱり回避しづらかったかなぁ・・・と思う。
だけど、誰かに早めに気づいてほしかった。
助けてあげてほしかった・・・
たくさん吸い尽くされ、希望も奪い取られた少年時代・・・
可哀想で読んでて辛すぎた・・・

だけど唯一の光と出会う。
寿人という少年・・
カレとの出会いが、そのときだけでなく、今後の圭輔も
救ってくれることになるんだけど・・・

一番怖いのは、希望を奪い取ることだと思ったよ。
どんなに冷遇されても、こんなところ、出て行ってやる!って思いを持てたら
きっと圭輔の道は違ってたはずなのに、
そんな想いすら抱かせないような環境におかれてしまって・・・
そう操作していたのが達也だもんねぇ・・・
恐ろしいよ・・・・(涙)


達也家族からの呪縛から逃れられたと思ったのに、
弁護士となった圭輔の前に、被告となって姿を現す達也・・
圭輔は、達也の弁護を引き受けてしまうんだけど・・

もー、関わるなよ!!って言いたいんだけど・・・
圭輔には「弱味」がありまして・・・

最終的に、圭輔の「弱味」の真相は明らかにはなってませんよね?
圭輔が原因だったのか、
それすらも達也の策だったのかも・・・・
まぁ、十分圭輔は苦しんだんで・・・
幸せになってほしいんだけどね・・・

でも!!
達也があんまり「代償」をうけてない気がして・・・
もっともっと、もーっと!
苦しめた人の分、全部、コイツには苦しんでもらいたかったなぁ・・・
なんか、そこはスッキリしませんでした。

思ったのは、人は、自分の大切なものを傷つけられると、
自分が傷つけられるよりも苦しいってことです。
圭輔は、それでたくさん苦しめられたもん。
だけど・・・達也にはそんなの、ないんだもん。
「人が苦しんでるのが楽しい」っていう人間で、
大事なものなんてない人間には、どんな罰がふさわしいんだろうね・・・

とにかく、いつか達也に天罰が下るであることだけを信じて
一気に最後まで読んでしまった・・・って感じかな?




 
   
乙霧村の七人




2015/2/1 読了







内容(「BOOK」データベースより)
乙霧村という小さな村で一家五人を惨殺し、犯人も斧で頭を割られて絶命するという凄惨な事件が起こった。事件から二十二年後―大学教授であり『乙霧村の惨劇』の著者でもある泉蓮が顧問を務める、文学サークルの大学生六人が村を訪れた。そこに斧を持った正体不明の男が現れた!戦慄の長編ミステリー。




200ページ強の薄めの本で、
息をつかせぬ展開のため、一気読みです!

昔、悲惨な事件が起こって、今は人が住んでない村に、
大学生たちが興味本位で訪れてみたら・・・って話。
あたしゃね、こういう輩は、何があっても仕方ないって思うの。(汗)
自己責任で行ってるんだからね。
だいたい、そんなとこに興味本位で行くとか、
もう、信じられない!
好かんの、こういう人たち!!
・・・・熱くなってしまった・・・(笑)

で、予想した展開の通り・・・
何者かに追われ、一人減り、二人減り・・・
生きて帰れるのか・・・っていう展開なんだけど・・・

途中でね、この子、怪しいよね・・・ってのがわかるし、
きっと、あの子がこの子ね・・ってのも想像つくし、
特に驚きとかはなかったなぁ・・・
わかってみたら、なぁんだ・・・ってことだし。

ただ、最後の種明かしはちょっと驚いた・・・
そこまで年上とは・・・(笑)
こりゃ、映像化は無理だね・・・・(汗)





 
   
ひとりぼっちのあいつ




2015/4/18 読了






文藝春秋

内容(「BOOK」データベースより)
「故郷に帰れ、田舎もん!」毒づきながら、内心コンプレックスに苛まれている宮本楓太は二十五歳のサラリーマン。ひょんなことで出会った冴えない中年男の秘密を知って、以来なぜか彼から目が離せなくなる。まわりには、謎の美女に強面の老人、なんだか危ない人たちまで…一体彼は何者なのか?素直になれず孤独を抱える楓太と、過去に傷つき未来に希望を持てない春輝。居場所を求めてあえぐすべての人に贈る、希望のラプソディ!




不思議な能力を持つ男と、ある青年のお話・・・
それぞれの話が進みつつ、人生が重なっていき・・・というもの。

読んでつくづく思ったよ。
人と違う能力なんか、いらん!ってね。
いや、あってもいいけど、バレちゃアカンな・・・・って。
人間ってさ、浅ましい生き物やからさ、
妬み、嫉み、恨み・・・というイヤな感情をどうしても持っちゃうのさ。

そんな、他者の感情に振り回されてる姿を見てると、
可哀想でねぇ・・
小さい頃って、それが特別で、人にどんな感情を持たれるか、
わからないまま明らかにしちゃったりするもんでね・・
そのことが一生付きまとうなんて・・
はぁ・・・可哀想。

しかしね。そんな能力を持ってる人間が悪いことではなくてね、
それを妬んだり利用したりするヤツがアカンのだわよ。
知らずしてその能力に救われた人間によって、
主人公は救われ守られもするんだけど・・・

だけど、万能ではない能力って、ほんと虚しいよね・・・
どうせなら、完ぺきな能力をくださいってなもんで・・・

でもさ、この能力者の主人公とは別の、
今時のテキトー若者も主人公なんだけど、
コイツがどうしようもなくてさ・・
どうにも好きになれなくて困ったわ。(汗)

んで、どんなふうに絡まって影響し合うのか・・?と読み進めたのに・・
あんま、たいして関わり合いはないっていうか・・・

んでもって、最終的なオチで・・・ぐったり。
そんな・・・
で、蛇足としか言いようのない最終章で、戸惑いまくり・・・

・・・で?っていう・・・。(滝汗)

ここまで読んできて、で・・・?っていう・・・。
「そうだったらいいのにね・・・」なんて、優しい気持ちには
全然なれませんでしたけど!!





 
   




2016/12/20 読了






徳間書店

内容(「BOOK」データベースより)
真壁を引き止めるかのように、奥多摩分署管内で連続美女冷凍殺人事件が発生。浮き足立つ署員たちの中で、ひときわ動揺している刑事がいた。二週間後、妻の命日を機に辞職すると決めている真壁修だ。被害者の左胸にあった木の葉のような印。それが、在りし日の妻の左胸にあった痣と酷似していたのだ。妻を殺した犯人は、死んだはずだった…。なぜ犯人は、俺を挑発するのか―。




わわわ・・・なかなかのお話でしたね・・・。
ぐぐぐっ!と引き込まれました・・・。

妻を何者かに殺され、ズルズルと刑事を続けていたものの、
一年が過ぎ、退職しようとしていたときに、
連続婦女冷凍殺人事件が発生・・・
しかも、遺体の胸には、亡き妻にあったのと同じ痣に似た傷が・・・
犯人はオレに何を言いたい・・・?
一体、誰なんだ・・・?
妻は何故殺されなくてはいけなかったんだ・・・?って話です。

冒頭がね・・・
「帰ってきたら報告があるから」って言ってた妻が・・・
「きっと子供ができたって報告だろうな・・」ってワクワクの夫が・・
あまりにも悲惨な結末で・・・
お腹の子とともに、妻を殺され、
容疑者と目された男は追い詰められて事故死・・・
モヤモヤのまま、やる気を失って刑事を辞めようとしていたわけよ・・

頭でっかちの部下、親切な先輩、昼行燈の署長、
強面の上司、敵視バリバリの同僚、尊敬の目で見る後輩・・・
いろんな刑事が出てきます。
・・・・となると、この中に・・・・ってなるよね?
そうなんですよ・・・。

妻の死の直前に失踪していた部下の行方も、
妻の死も、今度の連続殺人事件も
結果的に全部つながっていて・・・
その動機が、あまりにも勝手すぎて、やるせない。
こんなことになるキッカケも許せないし、
勘違いも、思い上がりも、執念も、どれも許せない。
こんなヤツ、殺してしまえ!って何度思ったことか・・

それでも「逮捕」という道を選ぶ真壁は、真の刑事だよね・・・
心の中には今も愛する妻がいて、寄り添ってくれてる・・・
だったら、この道で生きてみようか・・
そんな光も見えてきた結末で、ちょっと心は休まったけど・・・

いやぁ・・・まさかの展開でしたなぁ・・・
怖いよ・・・。



 
   
もしも俺たちが天使なら




2017/1/5 読了






幻冬舎文庫

セレブからしか金を獲らない詐欺師・谷川涼一。ヒモ歴″X新中だが喧嘩は負け知らずの松岡捷。不始末で警察を追われた元刑事・染井義信。はみだし者三人の前に美しい娘が現れ、「変な男に実家が乗っ取られそう」と助けを求めてきた。彼女は何者? 怪しい男の背後で動く組織とは? 最高にクールでタフな男たちの、友情と闘いのクライムノベル。



映画「俺たちは天使じゃない」をモチーフにしたって感じ?
悪いヤツなんだけど、ある人たちを救うために力を合わせる・・
そんな感じの話です。

詐欺師の涼一、ヒモの捷、元刑事の染井、
この三人はあるもめ事をきっかけに知り合い、
それぞれにある「町」と関わっていって、
そこにある「家」を救うために動き出します。
もちろん、自分に利があるから動く・・ってとこもあるけど、
最後はもう、そんなの関係なしで!って感じでしたね。

明らかに怪しいヤツってのは、
最終的に怪しくないってのが「ありがち」ですけど、
本当に怪しいヤツだった・・っていう、裏の裏は表パターン。(笑)
なんだ・・・と拍子抜けしつつも、
最後はどうなるか?と見守る気持ちで読み進めました。

まぁ・・・めでたしめでたし・・・だけど、
スッキリ・・・かなぁ・・?
恨みは残ってる気がするんで・・・
とりあえず涼一はどっかに逃げた方が良くないか?って気もする。(汗)

構成がちょっと伊坂幸太郎さん風だったけど、
単に「〜風」にしただけで、伏線がはってあるわけでもなく、
アッと驚く真実が待ってるわけでもないので、
そこも肩すかしな気分です。(汗)
普通の章割りでいいのにな・・。




 
   
悪寒




2017/8/6 読了






集英社

内容(「BOOK」データベースより)
大手製薬会社「誠南メディシン」に勤める藤井賢一は、会社の不祥事の責任を一方的に取らされ、東京から山形の片田舎にある関連会社「東誠薬品」に飛ばされた。それから八か月ほど経ったある夜、東京で娘・母と暮らす妻の倫子から、不可解なメールを受け取る。賢一の単身赴任中に、一体何が起きていたのか。その背景には、壮絶な真相があった。




ここまで二転三転四転五転・・する話って、なかなかないですよね!
最後まで気が抜けませんでした!

会社の罪をかぶせられて田舎に左遷された主人公。
一年の約束で本社に戻れると思ってたら、
その直前、妻が殺人事件を起こした!
一体、何が・・?って話です。

思い込みで、「会社に一矢報いる」展開かと思ってたので、
話の流れに戸惑いました。(汗)
妻が、会社の上司を殺した・・?
娘が・・?母が・・・?義妹が・・・?って、もう、
どないなってまんねーん!な展開で、
そのあとも、そっちじゃなくて、アンタかい!って展開がいくつもあって、
いやぁ・・・クライマックスで驚きの連続!
手が込みすぎてますよ!!(笑)

姉妹ってね・・・
難しいとこ、あるよね・・・
あと、「拾われてきたかも」って疑い、私も持ってましたよ。
ってか、今でも思わなくもない。(笑)

いやはや、すごい話でした・・・
確かに「悪寒」を感じまくりましたよ・・・。