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 石持浅海 


下記のリストは、既読の一覧です。リストの順番はランダムです。
他にもいろいろ読んでますが、機会があれば書きます。

二歩前を歩く 御子を抱く 相互確証破壊 罪人よやすらかに眠れ
殺し屋、やってます。





   
二歩前を歩く




2014/6/18 読了




内容(「BOOK」データベースより)
最初の異変は、脱ぎ散らかして出かけたスリッパが、帰宅したときに揃っていたことだった。独身の「僕」の部屋には出入りする人間もいないのに。それから毎日、帰宅するたびスリッパは少しずつ奥の方に移動していって…。スリッパは、ひとりでに、一歩ずつ進んでいるのか!?「僕」は同僚の研究者・小泉に相談を持ちかけた(「一歩ずつ進む」)。六作品を収録した異色のミステリー短編集!




オカルトミステリー・・・ですかね?
小泉という共通の登場人物はいるんだけど、
独立した短編集です。

各話、不可解な現象に悩む人が小泉に相談。
小泉は科学者だけど、「不可解な現象」をバカにせずに、
ちゃんと考えて答えを導くヒントをくれるわけですが・・・

どれもこれも・・・
「何か」を訴えたかったゆえの・・・現象だったのね。
いくつかは、犯罪絡みで・・・
罪悪感ゆえに起こった現象・・・ではなく、
本当に「訴えてる」現象なんだよねぇ・・・

「何かが違う」って思うこと、ときどきありますよね。
それがずっと続いたら・・・
何かが「訴えてる」のかも!!
ひゃーっ!!
何も悪いことした覚えはないけど、怖くなってくるーっ!!(汗)

薄めの本で、あっという間に読めちゃいますよ!




 
   
御子を抱く




2014/11/11 読了





内容(「BOOK」データベースより)
埼玉県越谷市某町―絵に描いた様に平和な新興住宅地であるこの町の住民の多くは、ある人物を師と仰ぐ集団の「門下生たち」によって占められていた。彼らは師亡き後も、その清廉な教えに恥じぬよう行動し、なんとか結束を保っていた。目覚めぬ遺児「御子」をめぐり牽制し合いながら…。しかし、かつて御子の生命を救った異端の研究者の死で、門下生たちの均衡は破れた。「私たちこそが、御子をいただくのにふさわしい」三つに分裂した各派閥によって始まった、熾烈な後継者争い。立て続けに起こる、凄惨な第二の死、第三の死。驚愕の真犯人が、人の命と引き換えてまで守ろうとしたものとは!?奇抜な状況設定における人間心理を、ひたすらロジカルに思考するミステリー界のトリックスター、石持浅海が放つ渾身の書下ろし長編。




カリスマ的に魅力のある男性のもとに人々が集まり・・・
その人が亡くなって、その遺児=御子が遺されていて、
それでも、派閥争いにならないように、「箍」となる人がいたものの、
その人の急死により、箍が外れて・・・って話。

なんだ?宗教めいた話か?って思いつつ読んだんだけど、
そうではないらしい・・・
まぁ、なんとなく「星川」という人の魅力はわかるんだけど、
でも、「声をかけられた人にしかわからない」っていう感じで、
やっぱり、こっちにはあんまり伝わってこないというか・・・(汗)
この星川って人が引っ越したら、
みんなしてその町に引っ越して・・・なんて、常軌を逸してるというか・・・(汗)

で、「御子」を引き取ってる、星川さんの後妻、
星川さんの意思をみんなで守って行こう!と考える人物、
そんなに気張らなくてもいいんじゃ・・・?って考えてる人物の三つに
派閥が別れてまして・・・
それぞれが、「誰が御子を手に入れるか」で
水面下の争いが始まろうとしていたら・・・
殺人事件が連続して起こる!ってわけです。

途中、名探偵役が登場してくるんだけど、
最後までこの人が怪しいって思いつつ読んでた。(笑)
もしくは、「第二の星川」になるのか・・・?ってね。

だけど、名探偵としてだけ・・・・でしたね。
ま、まったく関係のない、メンドくさいことに首を突っ込んだってことは、
「守りたい人」の存在があったから・・・なんだろうけどね。(笑)

星川って人の求心力はイマイチ実感できなかったけど、
真犯人の「動機」はわからんでもないかな・・・と。
ただ、好きだっただけなのに、
巻き込まれてしまったゆえの・・・・だもんね。
でも、名探偵の「想像」で終わっちゃったわけで・・・
本人の「気持ち」を本人の言葉で聞きたかったかな・・・?

あと、御子が・・・
生と死、どっちが待ってるにせよ、目覚めてくれるといいな・・・と思います。




 
   
相互確証破壊




2014/12/24 読了





内容(「BOOK」データベースより)
前戯からはじまる伏線、絶頂でひらめく名推理。エロスとロジックが火花を散らす六編。




「エロスとロジックが火花を散らす」・・・って。
ほぼほぼ官能小説じゃねぇか・・・(汗)

まぁ、推理の筋というか・・・
そういう、ミステリものとして純粋に面白く感じる部分はあるんですよ。
だけど、まー、アハン、ウフン・・・・激しすぎて。(笑)
よくもまぁ、そんなことしながら頭で考えられるよねぇ・・・って
ある意味感心。(笑)

しかもさ、こういう官能部分ってさ、
筆者の「癖」が出るっていうか・・・
あんまりバリエーションがないってうか・・・(汗)
そういう風にお攻めになるのね・・・って思っちゃったっていうか・・・
なんか、恥ずかしいっす。(笑)

「ひゃうっ!」が多すぎて、
後半になると、「出ました、”ひゃうっ!”」と茶化してる自分がいたよ。。

こういう小説があってもいいんだろうけど・・・
私は、「エロス」部分はそんなに多くなくていいよ・・・って思ったよ。




 
   
罪人よやすらかに眠れ




2016/5/18 読了






角川書店

内容(「BOOK」データベースより)
北海道札幌市、中島公園のすぐそばに不思議な“館”がある。公園と同じ名の表札を掲げるその建物に、吸い寄せられるように足を踏み入れた客の境遇はさまざまだ。「友人と、その恋人」を連れた若者、「はじめての一人旅」に出た小学生の女の子、「徘徊と彷徨」をせざるを得ない中年男性、「懐かしい友だち」を思い出すOL、「待ち人来たらず」に困惑する青年、「今度こそ、さよなら」をするために過去をひもとく女性…。そして彼らを待ち受けるのは、北良と名乗るおそろしく頭の切れる男。果たして迷える客人たちは、何を抱えて“館”を訪れたのか?ロジックの名手が紡ぐ6つの謎。




石持さんの作品は当たり外れがあるからなぁ・・・(汗)
前作の「凪の司祭」は、途中まで読んだけど、
あまりのひどさに本を置いてしまったからなぁ・・・
あの話の意味がわからんよ・・・
最後まで読めば何か見つかったとも思えないし・・・(汗)

で、今作。
連作短編集・・・かな?
札幌にある中島公園付近に、ある意味「迷い込んだ」人たちの話。
なにかしら「業を抱えてる人たち」は、
吸い寄せられるように、ある家にたどり着いてしまう・・
そこは、家主夫妻、娘、執事、メイドさん、居候が暮らす家で、
事情を話しているうち、居候・北見の目によって、
隠された「業」が暴かれていき・・・って話。

中島公園近くにある、中島家、
北見っていうホールがあったり
メイドと同じ名前の池があったり、
執事と同じ名前の銅像があったり・・・と、
この一家はこの土地に住み着く「何か」で、
いわゆる、「幻想」というか、ファンタジーな存在なのか?と思ったけど、
買い物行ったりしてるし・・・そういうわけでもない・・・?
よくわからん一家ですが・・・

どの話も、「隠していた業」が暴かれるまでを描いていて、
そのあとどうなったかは描かれてないんだよね。
だから、ちょっと、いや、かなり消化不良の部分もある。
「ご想像にお任せ」・・・ってことか?(汗)

切なかったのは、「待ち人来たらず」ですね。
息子くんの気持ちを考えると、目が覚めるのが怖いよ・・・
でさ、「業のない人はここにいてはいけない」って追い返すけどさ、
いるとなにか不都合でも?
悪い影響を受けちゃうぞ・・?ってことかしら?
よくわからんけど・・・

最終的に、この家の秘密や、
鋭い洞察力を持つ北見くんの謎は明らかにならないんですよ、
自分が抱えてる業がなにか、捜してるっぽけど・・・
ってことで、シリーズ化ですか?
もうちょっと何か見えてくると面白味も増すのになぁ・・・(汗)

でも、読みやすい作品ではありました。



 
   
殺し屋、やってます。




2017/2/27 読了






文藝春秋

内容(「BOOK」データベースより)
ひとりにつき650万円で承ります。ビジネスとして「殺し」を請け負う男、富澤。仕事は危なげなくこなすが、標的の奇妙な行動がどうも気になる―。殺し屋が解く日常の謎シリーズ、開幕。




殺し屋が主人公の短編集。
殺し屋、やってますんで・・・絶対殺します。
仕事なんで、情は挟みませんし、余計な情報もいりません。
サラっと、30ページで一篇が終わります。
あっさりとしたもんです。
でも、人は必ず殺されるのです。
なんか・・・複雑な心境っす。(汗)

どれも短いお話でして、
依頼を受ける人、依頼を殺し屋に伝える人、殺し屋・・・
その過程を経ることでそれぞれが安全になる・・・って仕組みで、
殺し屋目線であったり、仲介者メインだったり・・・と、
工夫もされています。
なかなか面白いです。

どの件も、殺される人に同情したり・・・とはならないものの、
「なんで・・?」って引っかかる部分があると、
それぞれに詮索して真実を導き出しちゃったりします。
そのおかげで、変な依頼を受けずに済む・・ってこともあったり。
うん、良く出来た短編集でした。

最後の一篇は、殺し屋が自分の殺しの依頼を・・?って展開で、
これもまたなかなか面白くて・・・
好きな一作です。

それにしても、殺し一件=650万円か・・・・
高いのか、安いのか・・・?だよね。
急ぎや手法のオプションの価格設定はかなり抑えめで・・・
うむ、個人的にはリーズナブル殺し屋って気がしちゃいました。(笑)