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 うかみ綾乃 


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ドミソラ





   
ドミソラ




2016/2/22 読了






幻冬舎

内容(「BOOK」データベースより)
十六歳のときに美しい人生を穢され、心を閉ざした容姿端麗な女と、あらかじめ歪んだ人生の中で、すべてを手に入れようと藻掻く醜い女。過去の因縁に引き寄せられ再会したふたりの運命が、断末魔の叫びにも似た「不協和音」を奏ではじめる―。生きることは、こんなにも愚かしく美しい。話題の女性作家が描く、嘗てないほど愛おしい人間小説!




すごい話でしたわぁ・・・

ある程度までは、まぁ、小説でよく見る話・・・なんだけど、
その先がもう、すんごくて。
そこまで行く・・・?っていう・・・。

美しい容貌を持って生まれた織江と、
その織江に憧れる、ぶちゃいくな由羽。
ある日、織江が男子生徒に暴行され転校していく・・・
由羽は、自分の心の支えを失ってしまう・・・
しかし、その後・・・織江の書いた私小説を見つけ、
手直しして出版してしまうところから物語は進んで行きます・・。

これまでもたくさんの小説を読んできましたが、
ここまでレイプに関する描写がおぞましいのは初めてでした。
リアルすぎるというか・・・
自分のことじゃないのに、本当に恐怖で苦しくて、
絶対にこんな目にあいたくない!!って体が冷たくなるくらい・・・

この出来事で立ち直れずに生きてきた織江が、
自分の経験が小説となり、映画化までされ、
しかも演じるのが自分を襲った男子生徒で!!っていうことで、
まー、ここまで追い詰められる子もなかなかいないっすよねぇ・・・(涙)

でも、本当に怖いのは・・、由羽でしたねぇ・・・
織江への執着がすごい。
美しさに憧れてる・・・というより、存在そのものに勝手に共鳴してて、
見た目は違っても、中身はきっと一緒・・・
私がそばにいてあげる・・・私だけが・・・ってなっていく様が、
ホントに怖い。

男に苦しめられてきた織江が、唯一心を許せる男性に出会い、
認め、受け入れようとしていたとき・・・
「自分が捨てられる」と感じた由羽のとった行動・・・
究極ですよね。
ここまでされると、そのあとの織江みたいになっちゃうんでしょうか。(汗)

最後の最後まで、壮絶なお話でした・・・。