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 春口裕子 


下記のリストは、既読の一覧です。リストの順番はランダムです。

悪母 イジ女 行方





   
悪母




2016/7/6 読了






実業之日本社

内容(「BOOK」データベースより)
(この子と、幸せになりたいだけなのに―岸谷奈江と一人娘の真央は、入園を予定している有名幼稚園へ見学に向かう。ところが、園長の元には一通の匿名メールが届いていた。奈江が属していたママ友グループのいじめのために、家庭が崩壊してしまったという告発の内容だった。その後も、子どもたちの健やかな成長を呪うかのような、悪意に満ちた出来事が相次ぎ…追い詰められた奈江たちに待ち受けるのは救済か、破滅か!?




ママ友との関係に苦しむ物語は、
最近は結構ありますよね。
読んでて、「わー大変・・・」「可哀想・・」となりますが、
このお話はちょっと違う・・・。

一人娘を持つ奈江は、娘が赤ちゃんのころから、
ママ友との関係や娘の成長に一生懸命。
だけど、ある日、あるママ友との関係で歪みが生じ・・という展開。

このお話は、奈江目線で最後まで描かれます。
私はこんなに頑張ってる。
あの人に嫌われたらどうしよう、
あの人、面倒くさい・・・
私は何もしてないのに、なんで・・・?
そんな感じ。

で、読んでいくうち、ちょっと違う目線で見てしまう自分に気づきます。
ここからが、読者によって感想が違ってくるポイントかもしれない。

奈江の、自分から動こうとしないところや、
人任せでありながら、被害者みたいな感じとか、
加害者になりたくないから一歩引いてる・・・みたいなとこが、
なんか、感じ悪いな・・・・って思い始めたの、私は。
途中から、「コレ、他のママ友目線で描いたら、
違う話になりそうやな・・・」って思ってて、そしたら、
やっぱり最後はそんな感じの展開になってましたね・・・。

携帯に文字を打ち込むのが遅いから・・・と、
人の書き込みは見てるのに書き込まないとか、
自分は車に乗せてもらってるのに、
相手に対する想いが感じられないとか、
ちょこちょこ、奈江に対して疑問を持ち始めると、
あぁ、確かにこういう人はあんまり好きじゃないかも・・・って
思っちゃってる自分がいて・・・

最終的に、自分を追い込んだ人と、親友として
「契約」しちゃうわけですが・・・
今後どうなろうと自分のせいやからね・・・と冷めた目で見てしまいましたわ。
友達なんて、契約してなるもんじゃないのにね・・。

しかし、便利な機器やツールって、面倒なもんだよね・・・
固定電話しかなかた時代は、
ある意味不便で、ある意味楽だった・・・と、
しみじみ感じる、オバチャンでございました・・・。




 
   
イジ女




2016/8/19 読了






双葉社

内容(「BOOK」データベースより)
そこはかとなくイジ女。気がつけばイジ女。女性心理のチクチク感を書かせたら当代随一の著者が、女社会のリアルシーンをこれでもかと描き込む。イジの悪い女、イジイジした女、イジになる女、イジってくる女…やっぱり世の中には「イジ女」がたくさんいる。あなたはどんなイジ女?同僚は?ご近所は?肩肘張らずに共感タップリ。分かるぶんだけ、コワくて楽しい短編小説集。




イヤミス・・・ではない気がする。
イヤな気持ちにさせるのはそうだけど、ミステリーではない。
ただ、確かにそこにありそうな、女のあれこれ・・・って感じ。

「オフレコ」はねぇ・・・こういう女、いるんだよなぁ・・・
親身なフリして、実は・・・っていうね。
怖い、怖い・・・

「目だとう精神」もね、タワマンあるあるっていうか。(笑)
身の程って大事だし、価値観って大事。
ご近所さんに恵まれるかどうか・・・
ほんと、家を買うって、ギャンブルやわ・・・・(汗)

「イジ女」もねぇ・・・読んでて辛かった・・・
で、日記の最後・・・怖かったねぇ〜!
まさかの「私??」っていう。(汗)
いやはや・・・

どれも「あぁ・・・あるよねぇ・・・」って感じの話で、
一歩間違ったら自分もその最中にいたかもしれないっていう、
そういう怖さのある短編集でした!




 
   
行方




2016/8/28 読了






双葉社

内容(「BOOK」データベースより)
一体、どこへ行ってしまったの?3歳の娘、琴美が公園で忽然と姿を消してしまった。母・山口妙子は悲痛な思いで行方を捜す。勝手に幼稚園から連れ帰った星野朱里とその娘は無事でいるのになぜ!?朱里を問い詰めても奇妙な答えが返ってくるばかりで、目撃情報もない。しかし、警察の捜査態勢が縮小されても、山口家は琴美を捜し続ける。―井上楓は父・誠司と二人で、浜名湖畔のペンションを切り盛りしている。楓の明るいもてなしと誠司の料理でリピーターも多いが、悩みも多い。今、さまざまな人生が交錯し、真相への扉が徐々に開かれていく。




三歳の娘がいなくなった・・・
それだけで不幸なのに、一緒にいた母子があれでは・・・
ちゃんと話をしてくれてたら、
展開も違っただろうにねぇ・・・

序盤は、行方不明の娘を探す母が描かれ、
途中から、ある女性がメインとなってきて
あぁ、この子が・・・・っていうことになってきます。
もう一人の女性が出てきて、おや?ってなりまして、
もしかして、こっちか・・・?って気にもなりつつ話は進み・・・


ネタバレです。


行方不明の我が子。
20数年経って、面影を残す成人女性の写真を見て、
「あ!」って気づくもんかね・・・?って気もしなくはないけど、
「アイテム」がありましたから、そういうことなんでしょうね。
で、よく、理性を保って近くにいられたなぁ・・・
私なら速攻で名乗って奪い返しちゃうかも・・・(汗)

もし、失った子を見つけた時、イキイキと幸せそうに暮らしていたら・・
真実を伝えることで、幸せを奪うことになるとしたら・・・
と考えると、ちょっと悩むかもしれんけど・・・
奪い去った犯罪者がそこにいることも事実なわけで、
絶対に許せないもんなぁ・・・

予想とは違う不幸な形での露見となってしまいましたが、
結果的に、実の親との関係は「見知らぬ人」ではなかったため、
再形成はしやすかったみたいですね。
哀しかったのは、必死に探してきた20数年の間に、
お父さんはボケてしまっていたこと・・・です。
本当に許せない犯罪だわよ、どんな理由があったとて・・。

いろいろと不幸になりかける要素はあったものの、
最終的に幸せそうで、良かったなぁ・・・・って思いました。
後味が良いって、ほんといいよねぇ・・・♪