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 畑野智美 


下記のリストは、既読の一覧です。リストの順番はランダムです。

感情8号線 罪のあとさき 消えない月





   
感情8号線




2015/10/26 読了






祥伝社

内容(「BOOK」データベースより)
すぐそこに、幸せはあるはず。なのに、どうして遠回りしてしまうのだろう。同じ道沿いだけれど生活環境も雰囲気も違う街。そこで暮らす女たちのリアルで切ない恋物語。




環状8号線沿いに住む人々を描いたお話・・・
全部が単独の短編ではなく、
それぞれがリンクしていく連作短編集・・・って感じですね。

最初の「荻窪」は・・・
あるよね、そういうこと・・・って思った。
好きな人には彼女がいる、だからダメだ・・・で、自分も彼氏ができた・・
そんなとき、「彼女と別れた」って聞く・・・
タイミング、悪すぎだろー!ってね。
うん、恋愛あるあるやわ・・・

最後の「田園調布」は、目次の時点でわかってたので、
「荻窪」を読んでる時に、最後はこの子ね・・って気づいたよ。(笑)
ま、この子もさ、敷かれたレールに疑問を持っていて、
一歩自分で踏み出してみたのはエライんじゃないかね?
普通はレールの上からはみ出るのが怖いはずだもん・・・
ま、結果、想いは叶わなかったけど・・・
違う道を見つけそう・・・?
なんか、どんどん崩れていきそうで怖いんだけど・・(汗)

残りの話も、どれも面白かった。
っていうか、みんな「100%幸せ」ってのはないんだねぇ・・
何かしら欠けてるような、不安を感じてしまうんだね・・・
人と比べず、今あるものを「有難い」と思ってれば、
そんなに不安がらなくてもいいんじゃ・・・?って気もするけど・・・・

とはいえ、DV男から逃げられた彼女は良かったよ・・・
でも、違う女性が餌食になりそうな予感・・・?
はぁ・・・この子も、報われない恋の次がDV男だとは
まさか思ってもないだろうなぁ・・・
教えてあげたいよ、あたしゃ・・・(涙)

女性ならどれも楽しめる話なのでは?
一気読み出来ちゃいますよ!!




 
   
罪のあとさき




2015/12/4 読了






双葉社

内容(「BOOK」データベースより)
ある日、彼は同級生を殺した。時が経ち、わたしは彼と再会した。そして徐々に、気持ちが動いた―。罪を犯した人間はどう生きていけばよいのか。気鋭の作家が問いかける、少年犯罪のゆくえ。




14歳の秋、同級生の男子・卯月が、友達である男子・永森を切り殺した・・
それから十数年・・・大人になった楓は、卯月と再会する・・・
そういう物語の始まりです。

正直、楓の心境に共感はできません。
楓の親友で、卯月の犯行も目の当たりしている芽衣子の気持ちの方が
よくわかります。
わざわざ大変な道に行こうとする友達を止めたい気持ちも、
人を殺せてしまう人に近づく怖さも、
どれにも共感できます。

でも、楓はとっても辛い経験をして、
中絶という、楓にとっては「殺人」を経験していて、
卯月の弱さも強さもちゃんと見て、
寄り添っていきたい・・・って思うようになっていくわけです。
まぁ、わからんでもないけど・・

卯月くんが永森くんを殺した理由は、
そういうことか・・・って納得はしたんだけど、
これ、ちゃんと人に伝えたのかな・・・?
伝わらないってあきらめて、黙ってるんじゃないかなぁ・・・?
言ったところで証拠はないわけで、
死者を傷つけてるってより印象が悪くなる可能性もなるわけで、
言っても意味はなかったかもしれないけど・・・
命を奪うのではなく、守りたかった・・ってこと、
それはちゃんと親に伝えればよかったのにね。
そしたら、家族はあなたを捨てはしなかったかもしれないのに・・

最後は、守るべき命を得た二人だけど・・・
それそれでこの先を思うと手放しで喜べないっていうか・・・
弱い二人だから、それも心配で・・・
優しい人がそばにいるからいいけど・・・
うむむ・・・

この手の話は多いけど、罪を償うってことは本当に難しく、
終わりのないことなんだって感じますね。




 
   
消えない月




2018/3/11 読了






新潮社

内容(「BOOK」データベースより)
出版社に勤務する松原とマッサージ師のさくら、二人は、付き合いはじめ、やがて別れる。それで終わりのはずだった。婚約までした男と女の関係は、はじめから狂っていたのかもしれない。加害者と被害者、ふたつの視点から「ストーカー」に斬り込んだ、残酷にして無垢な衝撃作!!




話題の作品・・・ってことで、図書館に予約してたんだけど、
待てなくて買っちゃった!!
いやはや・・・一気読みでした。

マッサージ店で働く女性、店で会った客・・
お互いに好意を持ってお付き合いが始まった・・・そんな二人。
でも・・
まぁ、どっちもどっち。。。。だよね。(汗)
そりゃ、男性=松原の方がかなり悪い。
心が結構歪んでまして、固定観念も強いし、
「あ、これはダメだ・・」って思う部分が早い段階でたくさんある。
なのに、
この女性=さくらは、それを上手に伝えられない。
自分が悪いから?相手に悪いし・・・
そんな考えのままズルズルと時間が過ぎる。
さすがに無理!と思って別れを切り出しても、もう遅い。
松原にとっては、さくらはかけがえのない存在になっていて、
さくらの言い分なんてなんも入ってこない・・
関係は悪化、仕事場にも影響・・・
完全なるストーカー事案です。

警察に相談しても、事件化していないために動いてくれない・・・っていうのは、
もう、わかっちゃってることで。
本人の恐怖や深刻さが全然相手に伝わらないんだよねぇ・・
もどかしく、難しい。
でも、さくらには心強い仲間や家族がいてくれて、
何度も迷い間違いながらも、明るい未来へと導いてくれてたんだけど・・・

まさかの結末だったよ・・・
はぁ・・・
帯に、「本から顔を上げた時、愛を信じられなくなる」って書いてあったけど、
ほんと、はぁ・・・と脱力させられた。
怖いね、人を愛するって、愛されるって・・・
恋愛って二人でするもので、独りよがりじゃダメなのに・・・
松原は孤独だったんだよね。
愛されてもいなくて。
だから・・・の結末なんだけど、はぁ・・・もう、疲れたよ・・・(涙)

でも、かなりの読み応えアリの作品でした、
買って後悔ナシ、です。