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 東野圭吾 


下記のリストは、既読の一覧です。リストの順番はランダムです。
ほぼ全部読んでるんですけどね・・・・全部は書けないっす。(汗)

ナミヤ雑貨店の奇跡 虚像の道化師 禁断の魔術 夢幻花
祈りの幕が下りる時 疾風ロンド 虚ろな十字架 変身
マスカレード・イブ ラプラスの魔女 禁断の魔術 (文庫版) 人魚の眠る家
危険なビーナス 恋のゴンドラ 雪煙チェイス 素敵な日本人




   
ナミヤ雑貨店の奇跡




2012/3/31 読了




内容(「BOOK」データベースより)
夢をとるか、愛をとるか。現実をとるか、理想をとるか。人情をとるか、道理をとるか。家族をとるか、将来をとるか。野望をとるか、幸せをとるか。あらゆる悩みの相談に乗る、不思議な雑貨店。しかしその正体は…。物語が完結するとき、人知を超えた真実が明らかになる。


 

ミステリーではなく、ファンタジーなんですよね。
「ミステリー」を期待していた私は、ちょっとガッカリしちゃったんだけどね・・・。(汗)

泥棒をして、シャッターのおりた「ナミヤ雑貨店」に入り込んだ若者たちが、
奇妙な「手紙」を受け取り・・・って話なんだけど・・

読んでて、この設定がどうにも受け入れがたくて、
んなことあるかい!
ってか、どんな仕組みやねん・・・って冷めた目で読んでしまい、
最後までほぼ、そんな気持ちで読んでしまいました。(汗)
もっと温かく広い心で読まなアカンな・・・。

ま、好き好きですよ。
私はイマイチ・・・と感じたのであります。



 
   
虚像の道化師




2013/1/22 読了




内容(「BOOK」データベースより)
指一本触れずに転落死させる術、他人には聴こえない囁き、女優が仕組んだ罠…刑事はさらに不可解な謎を抱え、あの研究室のドアを叩く。

 

ガリレオシリーズ7作目。
発売してすぐに購入。
しかし、読むまで時間がかかりました・・・

正直、最近の「ガリレオシリーズ」は、昔のに比べると、
ちょっと湯川の感情が入りすぎ・・・ていうか、
個人的には、昔のガリレオが好きなんですよね。
だけど、ガリレオシリーズが始まって何年も経ち、
小説の中でも湯川はいろんな事件に関わり、
それなりに考え、影響を受けてるはずなんですよ。
だから、湯川が変わる・・・つまり、小説の印象が昔と変わるのも、
当然っちゃー当然なんです。
それを受け入れて、ようやく、読み進めることができました・・・

だけどね、やっぱり、事件そのものを描く・・というより、
いろんな心情が入り込んでくるので、
トリック自体もイマイチね・・・って思っちゃう部分もあって・・・
うーん・・・やっぱり、満足度としては高くないかな・・・。(汗)



 
   
禁断の魔術




2013/1/25 読了




内容(「BOOK」データベースより)
湯川が殺人を?「自業自得だ。教え子に正しく科学を教えてやれなかったことに対する罰だ」。ガリレオシリーズ初の完全書き下ろし。


 

ガリレオシリーズ8作目。
個人的には「7」より、こっちが好きです。

特に、最後の「猛射つ」は良かったですね。
自分の教え子の犯罪を、解き明かすだけでなく、
なんとか止めようとする湯川・・・
最後の一篇だけ長編で、読み応えもありました。

さて・・・
今後も続くんですかね、ガリレオシリーズ。
どんどん面白味としてはいかがなものか・・・って感じになってきてて、
先行き不安な部分もあるんですけど、
だからといって、終わってほしいわけではなく・・・
難しいところだ!(笑)



 
   
夢幻花




2013/4/18 読了





黄色いアサガオだけは追いかけるな―。この世に存在しないはずの花をめぐり、驚愕の真相が明らかになる長編ミステリ。

 

最初に、黄色いアサガオっていう時点で、
なんとなく芥子の花を思いうかべてしまった私は、
その後の展開に「やっぱり、そうだよね?」って思いつつ読んでしまって、
やっぱりね・・・って感じで終わっちゃいました。(汗)
自分の勘の良さに驚き。(笑)

そのせいか、あんまりグイグイ引き込まれることもなく・・・
登場人物も多くて、なんだか散漫に感じてしまったし、
最後までちょっと時間をかけて読みました。
最近の東野作品で、「一気読み!」ってないなぁ・・・
好きな作家さんだけに、ちょっと残念・・・。(涙)



 
   
祈りの幕が下りる時




2013/9/13 読了




内容(「BOOK」データベースより)
悲劇なんかじゃない これがわたしの人生。極限まで追いつめられた時、人は何を思うのか。夢見た舞台を実現させた女性演出家。彼女を訪ねた幼なじみが、数日後、遺体となって発見された。数々の人生が絡み合う謎に、捜査は混迷を極めるが…。


 

前情報がほとんどなく発売された今作。
手に取って初めて、「加賀シリーズ」だと知り、
すごく嬉しくて読み始めました。

なんと、加賀の母の話で・・・・
加賀って人を今まで見てきただけに、
他人事ではないような感覚で読んでました。
お父さんの話もそうだけど、
ちゃんとお母さんの話も区切りをつけてくれるのね・・・
なら、「眠りの森」の彼女とのことも、
何かしら「その後」を知りたいな・・・なんて思うのは、
私だけではないと思うんだけど!!(笑)
看護師との恋を進める前に、そこんとこをハッキリさせてほしいなぁ・・・

これも映画化かな・・?
ぜひ見てみたいぞ!
そして、次の加賀シリーズも楽しみですね!

そうそう、「赤い指」を読んでから今作を読むことをお勧めします!




 
   
疾風ロンド




2013/11/15 読了




内容(「BOOK」データベースより)
強力な生物兵器を雪山に埋めた。雪が解け、気温が上昇すれば散乱する仕組みだ。場所を知りたければ3億円を支払え―そう脅迫してきた犯人が事故死してしまった。上司から生物兵器の回収を命じられた研究員は、息子と共に、とあるスキー場に向かった。頼みの綱は目印のテディベア。だが予想外の出来事が、次々と彼等を襲う。ラスト1頁まで気が抜けない娯楽快作。


 

「白銀ジャック」もいきなり文庫化・・・でしたけど、
舞台や登場人物など、まぁ、続編っていうか、同じような話・・って感じかな?
「白銀ジャック」をそれほど面白いと思わなかった私にとっては、
「またか・・」て感じでした。(汗)

本格ミステリ・・・ではないです。
あらら、あらあら、あららら・・・・と物語が始まり、進んで終わります。
一気読みには最適なんですが・・・

もし、この「埋められた生物兵器」が本当に空気中に拡散したら・・・
恐ろしいことになるってのに、研究所の人間が能天気すぎてイライラするんだわ。
関わってしまって、それを探すことになった人たちが不憫になるくらい・・・
しかも、ウソを信じて・・・だからね。(汗)

最後は、ちょっと「いい話」になってましたけど・・
最後まで、「軽すぎるな」ってのが印象でした。
真保裕一さんの「ホワイトアウト」本当にハラハラして面白かったな・・・と、
かなり昔の作品を思い出しちゃったりして・・・

あと、私はスキー経験は全くなく、雪山の知識もないため、
いろいろと表現されても、絵が浮かびませんで・・・・(汗)
経験不足は想像不足につながる・・・。(涙)

ま、こういうテイストもときどきはよろしいんちゃいます?的に、
広い心で受け止め、さっさと古本屋へ・・・っていう感じですかね?(笑)



 
   
虚ろな十字架




2014/5/23 読了




内容(「BOOK」データベースより)
別れた妻が殺された。もし、あのとき離婚していなければ、私はまた遺族になるところだった。東野圭吾にしか書けない圧倒的な密度と、深い思索に裏付けられた予想もつかない展開。私たちはまた、答えの出ない問いに立ち尽くす。


 

東野さんの最新作!!
待ちに待ってました!と読み始めたら・・・・
もぉ・・悲しくなるくらいの一気読み。
コスパ、悪すぎ。(笑)
読みやすさは抜群で、読み終わるのが惜しかったです・・・。

読みやすいですが、内容は結構ヘビー・・・
社会派・・・ですかね?
死刑に対する考え方を、きっと読者はそれぞれに考えなおす
機会になるんじゃないか・・・って思います。

私は、やっぱり最大級の罰としての死刑は必要だと思ってるんです。
もし自分の家族が理不尽に命を奪われたら・・・と思うと、
死刑に処してほしいって思うし・・・
だけど、このお話の中の「被告人」の考えを聞いて・・・
はたして死刑っていうことが、カレにとっての「罰」だったのか・・・って
ほんと、「死刑は無力」かもしれないって思いました。
罰は、受ける側の気持ちも大事なんだ。
受ける側に、それが「罰」としてちゃんと伝わってなければ意味がないんだ・・
だけど、だからって、生きていてもらっては、遺族は納得いかない・・
最大級の罰を与えたいと思うことは当然。
だけど、それで失ったものが戻ってくるわけではなく、
その後の人生を思うと・・・・
虚しいよね・・・

そして、辛い過去を抱えた元夫婦が再び遭遇する事件・・・
その裏には、更なる秘密が隠されていたのよね。
「虚ろな十字架」とは、見事に言い当てた表現でした。
背中に背負った十字架を、どんなふうに認識していくか・・・
誤魔化して、逃げて、それでいいのか・・・
「償い」とは・・・と、いろいろと考えさせられました。
冒頭に出てくる若い二人の犯した罪・・
それは許されるものではない。
そりゃ一生引きずるでしょ・・ってなもんです。
そして、罪を決して許せない人との出会いで、
再び訪れる不幸・・・
いやぁ・・・読み応えありましたね!

この本の装丁を見るたび、思いだしちゃいそうです。
そしてまた、いろいろと考えてしまうと思う。
いい装丁ですな。

久しぶりのお気に入り作品となりました。
私が一番好きなのは、やっぱり「容疑者Xの献身」なんだけどね!




 
   
変身




2014/7/27 再読




内容(「BOOK」データベースより)
脳移植手術を受けた青年にしのびよる灰色の恐怖。君を愛したいのに、愛する気持が消えてゆく…。全編にみなぎるサスペンス


 

東野さんの昔の作品。
WOWOWで連ドラ化されるってんで、再読してみました。
←の表紙、私が持ってる文庫とは違うわ・・
どんだけ古い本を保管してるだ、私。(笑)

懐かしくて、記憶があんまりなかったです。
なので、初見のような感じで読み進めました。

東野さんにしては、結構バッドエンドでしたねぇ・・・
他人の脳を移植されるなんて・・・
心臓でもちょっと「気持ち」まで移植されそうで怖いのに、
脳なんて、「思考」が入ってきちゃうじゃーん!!って思っちゃうもん!!
怖いよぉ・・・・。(汗)

穏やかで無口だった青年が、移植後変貌していく・・・
それは、カレが望まないのに・・・・である。
狂暴化していくカレは、「自分」でありたいと願う。
「自分」であるために、カレが取った行動は・・・って感じですかね。

まぁ、そうするかなぁ、私も・・・。
でも、ちょっと遅すぎたというか・・・。
もっと早めにいろんな対処ができたと思うんだけどねぇ・・・
早めに軟禁する・・とかさ。

これからの未来、「脳移植」なんて、あり得るのかしら・・・?
いやぁ・・・想像できないわ・・・。(汗)




 
   
マスカレード・イブ




2014/8/23 読了




ホテル・コルテシア東京のフロントクラーク山岸尚美と、警視庁捜査一課の新田浩介。『マスカレード・ホテル』で二人が出会う前、大学教授殺人事件の真相とは!? 新シリーズ第2弾!!

 

「マスカレード・ホテル」の続編・・・
いや、「エピソード・ゼロ」的なものでしょうか。
刑事の新田とホテル勤務の尚美が出会う前の、それぞれのお話が3編。
そして表題の「マスカレード・イブ」で、ニアミス・・・ってとこでしょうか?

まだ新人だったころの二人のエピソード・・・
それぞれに「マスカレード=仮面」になぞらえたお話で、
見事にまとまってるなぁ・・・って思いました。
面白かったです!

文庫だったのでサラッと読めました。
早めに「出会ってからの二人」の続編を読みたいですね!

・・・感想、薄いなぁ・・・
でも、これくらいなんだよな、「後味」は・・・。(汗)
サラっと読める分、「後味」もアッサリめってことで・・・・(笑)




 
   
ラプラスの魔女




2015/5/18 読了





角川書店

"円華という若い女性のボディーガードを依頼された元警官の武尾は、行動を共にするにつれ彼女には不思議な《力》が備わっているのではと、疑いはじめる。
同じ頃、遠く離れた2つの温泉地で硫化水素による死亡事故が起きていた。検証に赴いた地球化学の研究者・青江は、双方の現場で謎の娘・円華を目撃する――。
価値観をくつがえされる衝撃。物語に翻弄される興奮。作家デビュー30年、80作目の到達点。

これまでの私の小説をぶっ壊してみたかった。そしたらこんな作品ができました。 ――東野圭吾"


 

東野さんの新作!ってんで、速攻で読んでみました!
でも、読み終わるのがもったいなくて、
いつもより時間をかけて読んでみました♪(笑)

空想科学ミステリーということで・・・
登場する人物が持つ「能力」は、空想のもの・・・なんでしょう。
施されたオペもね。

でも、これは「超能力」ではない。
人間だれしもが、多少なりとも「先の予測」はできる。
私は、「雨の匂い」を人よりも敏感に感じることができるので、
それも、「先の予測」と言えるでしょう。

しかし、超越したその「予測能力」をもつ人間がいたとしたら・・・

「ラプラスの悪魔」という概念は、物理学のもので、
いろんなデータから先を予測できる知性を持てたのなら、
先を見通すことは不可能ではない・・・という考えのこと。
そんなこと、ありえないっしょ・・・?いたら、悪魔みたいやーん!ってことで、
「ラプラスの悪魔」という名前になったらしいですが・・・
この物語の主人公は女性なので・・「魔女」ってことなんですね。

ただ・・・
望んで手に入れたのか、そうではないのか…・も重要だよね。
結果的に手に入れてしまった能力を、
自分が果たしたい目的に利用してしまったとしても、
それは仕方ない気がする・・・

それを必死で止めようとする人、
真実を知りたくて突き詰める人、
それをまた止めようとする人・・・と、たくさんに人たちが出てきます。
最終的に目的が果たせたかどうかは・・・読んでのお楽しみ。

個人的には、ある程度の能力なら欲しいと思うけど、
この国の、この地球の未来までも見通せちゃうのなら・・・
いらないな。(汗)
最後の一文で、ゾッとしちゃったもん。(滝汗)

表紙の絵が秀逸ですね。
円華が「証明してみせる」と言ったシーン・・・
文章でも伝わるけど、この絵を見ると、よりわかりやすい。
こんな現象・・・
何かしらの力を働かせなくても、
「起こり得る事象を見通す」ことで可能にしちゃうんだもん・・・
すごいわぁ・・・

理系の東野さんお得意の分野のお話でした。
私は完璧文系、理系拒絶派なので、やや難解な気もしましたが
文章の上手さにスラスラと読めてしまいましたよ!




 
   
禁断の魔術 (文庫版)




2015/7/3 読了





文春文庫

内容(「BOOK」データベースより)
高校の物理研究会で湯川の後輩にあたる古芝伸吾は、育ての親だった姉が亡くなって帝都大を中退し町工場で働いていた。ある日、フリーライターが殺された。彼は代議士の大賀を追っており、また大賀の担当の新聞記者が伸吾の姉だったことが判明する。伸吾が失踪し、湯川は伸吾のある“企み”に気づくが…。シリーズ最高傑作!


 

単行本版の「禁断の魔術」内の「猛射つ」を
長編化して文庫発売したものです。

正直、単行本で読んだとき、この「猛射つ」がとても好きな話で、
(・・・ほかの短編がイマイチだったからかもしれんが)
だからこそ、記憶に新しい話なんです。
だから・・・目新しさもなく、
引き延ばしましたねぇ・・・・っていう思いしかない。(汗)
良く言うと、「深みを増した」・・・のか?

キャラクターを丁寧に描いたため、
その「事を起こす」までの動機付けとしては
短編よりも理解できたかもしれないけど、
やっぱね、展開もオチも知ってますから・・・
読後、「ま、そうよね・・・」っていうアッサリとした感想しか・・・(汗)

単行本を読んでるのなら、買ってまで読むもんじゃないな。
借りて正解。(笑)
あ、ファンは買って保存版にするとよろしいかと。




 
   
人魚の眠る家




2015/11/20 読了





幻冬舎

内容(「BOOK」データベースより)
娘の小学校受験が終わったら離婚する。そう約束した仮面夫婦の二人。彼等に悲報が届いたのは、面接試験の予行演習の直前だった。娘がプールで溺れた―。病院に駆けつけた二人を待っていたのは残酷な現実。そして医師からは、思いもよらない選択を迫られる。過酷な運命に苦悩する母親。その愛と狂気は成就するのか―。


 

東野さんの最新作ってことで楽しみにしておりました!!

まず、最初に言っておくと・・・

これは、ミステリーでもサスペンスでもありません。
その手の東野作品だと期待して読むと、
ガッカリしちゃうかもしれません。

私も、最後まで「とはいえ、何か謎が隠されてる・・・?」って
考えながら読んでたクチなんで・・・(汗)

でも、だからといって、面白くないわけではないんです。
ただただ、考えさせられるお話です。

ある日、愛娘が水の事故で脳死状態だと告げられる・・・
そのとき、「もう死んでるのと同じ」と告げられ、
まだ温かく、機械でとはいえ、呼吸もしてる我が子を、
簡単に諦められる親なんて、いるはずがない。

でも、普通は、常識的にインプットされている情報で、
納得せざるを得ない状況に陥ってしまうだろう・・・
そして、何より優しい娘の気持ちを考え、
臓器を提供するという道を、選択する・・・
そして、脳死判定・・・
そのとき、娘の手が、動いた・・・


ネタバレです。


人間の死とは、どのタイミングをいうのか。
心臓が止まったとき?
脳が全く機能してないとき?
もし、時間も、お金も、最新技術も自由に使えるのなら・・・
「脳死状態」と言われても、生かしておきたいと思うこの母の気持ちを、
全否定することは、私にはできない。
だけど、我が子ではなく、客観的な立場なら・・・
「生きてるのではない、生かしてるだけだ」と思ってしまうと思う。

現実問題、この薫子という母は、恵まれていたよね。
普通なら、お金だって続かないし、
技術だって手に入らないだろうし、
何より、脳死状態の子がそこまで命を長らえることはないもの。
恵まれていたからこその不幸・・・なのかもしれない。

いつまで続くのか・・・と思って読んでいると、
弟くんの言動で流れが一気に変わってきます。
警察沙汰になったあの場面・・・
ここで私がこの子を刺したら、殺人罪なの?
ってことは、この子は生きてるってことよね?と詰め寄るシーンは・・・
もう、読んでるのが辛かった。
愛するが故の狂気・・・
ここまで追い詰められて・・・

そして最期は・・・ちゃんと幕が引かれます。
この長い時間は、母親がちゃんと娘を見送るために必要な時間だったのね。
脳死で身内を失う人は、きっと考えると思う。
本当に死んでたのか?治療を諦めたのは正しかったのか?と。
薫子は、この先そんな思いをしないで生きていくだろう。
やりきったし、ちゃんとお別れできたんだから・・
だから、終わってみると、これでよかったんだ・・・・って思えた。

そしてエピローグはプロローグへとつながります。
そんな偶然・・・出来過ぎ!って思うかもしれないけど、
奇跡の少女ですもん、そんなこともアリです!(笑)


東野さんの作品は、相変わらず読み手に優しいです。
昨今の作品は、場面転換が激しく、話があっちこっちに飛んでわかりづらい。
でも、この作品は丁寧に読者を誘います。
そして、ともに考えさせてくれます。
脳は、いまだに解明できない部分が多々ある臓器。
理系の東野さんが、科学では証明できないことを
科学を絡めながらお届けする作品でしたね。

読後感は、人それぞれでしょう。
やっぱり、ミステリーを読みたかったな・・・・って想いもありますが、
こういう作品も嫌いではないのです。
ただ・・・次は、極上のミステリーをお願いしたいかな?(笑)

長文、失礼いたしました。




 
   
危険なビーナス




2016/8/27 読了





講談社

弟が失踪した。彼の妻・楓は、明るくしたたかで魅力的な女性だった。楓は夫の失踪の原因を探るため、資産家である弟の家族に近づく。兄である伯朗は楓に頼まれ協力するが、時が経てば経つほど、彼女に惹かれていく。

 

久しぶりの東野さんに、わくわくして、速攻で読み始めたんだけど・・・

うーん・・・あんまりハマらなかったなぁ・・・
疎遠だった異父弟の嫁がいきなり現れて、
「夫が行方不明です」・・・っていう始まりなんだけど、
まぁ、最初からかなり怪しい「嫁」でして・・・

資産家の息子である弟だから、
嫁ってなると、親類縁者で面倒なことになるだろうに、
面倒そうに見えて、みんな簡単に信じちゃうっていうか・・
そこもしっくりこないし、
たった二日行方が知れないからって、
疎遠になってた義兄に急に会いに来て・・・ってのも変だし
イマイチ入り込めなかったんだよね、最初から。

んでもって、そんな弟嫁に、惹かれていってしまう・・・って展開も、
いくら疎遠だったとはいえ、弟の嫁だよ?
なんか・・・「きもーい!」ってなもんで。(笑)
それもさ、性格的に・・・とかじゃなく、見た目に・・・って感じも、
えぇ〜・・・?って気がして。

そうね、この登場人物たちが、あんまり好きになれなかったからかもしれんね、
ハマれなかったのは。


ネタバレです。


「夫の行方を探す」って言ってたわりに、
目的の方向が違ってきてないか・・・?って思ってたら、
なるほど、そういうことでしたか。
良かったよ、変な事件に巻き込まれてなくて。
・・・あ、巻き込まれかけてたのか。(笑)

あまりにも近い、信用していた人の仕業だった・・・ってことで、
ちょっと切ないというか、苦しい結末だったけど、
そこんとこはあんまりショックを受けてない面々にも疑問・・・かな?
父が遺した「アレ」に対する想いのほうが強くてねぇ・・・
そりゃ惜しいモノかもしれんけどさ・・・
うーん・・・

で、「どうしても心惹かれてしまった弟嫁」の正体は、
弟が殺されないように保護していた警察の人・・・ってことで、
ま、潜入捜査・・・ってことだったようで。
だから、「恋しちゃいけない相手」ではないので、
勝手にしやがれ・・・って感じかな?(笑)
そこにいるだけで男の目を引く女性なんだから、
苦労するぞー、絶対!(笑)

途中から、理系嫌いの私には、ちんぷんかんぷんの専門用語の羅列もあり、
ミステリー要素も思ってたほど感じられず、
期待していたモノとは違ったな・・・ってのが正直な感想です。

私はそうですけど、こういうのが好み!って人もいるでしょうけどね。
次は違うテイストでお願いします・・・。




 
   
恋のゴンドラ




2016/11/7 読了





実業之日本社

真冬に集う男女8人の運命は? あの東野圭吾が“恋愛"という永遠のミステリーに真っ向から挑む。衝撃の結末から目を逸らすな!

 

こんな作品、珍しい!!
ラブコメですよ。
謎解き、ミステリー要素はありません!
・・そんな東野圭吾、面白いの・・・?って言いたいでしょ?
面白いんです!
愉しませてもらいましたよ!!

ただ・・・個人的に、このフォントは嫌い。
読みづらいのよね、この字体は・・・
雰囲気にも合ってないし・・・
素材がラブコメだから、ゴシック体寄りのフォントでいいのになぁ・・
ま、それはさておき・・・・

冒頭の「ゴンドラ」・・・
付き合ってる彼女がいるのに、浮気でスキー場・・
ワクワクする男・・・
めっちゃ感じ悪いやん!!って思いつつ読んでたら…
さまぁみろ!!な展開でしたね!
そのあとが気になるわ・・・って思ったら・・・

コレ、連作短編集でして!
ちゃんと「その後」、描かれてるんですよね・・・(笑)

あるホテルの従業員仲間の恋もいくつか描かれ、
出てくる男の「ゲスの割合」が結構高めで、
コイツらと結婚なんかしないほうが良いぞ?って言いたくなったよ。
それでも、結婚したい女たち・・・でしたけどね。(汗)

不器用で、どうにも恋向きではない日田くんの恋の行方が気になって、
最後は「日田の取り扱い方」に気づいた女子と出会えて、
幸せになれるんだ・・・良かった・・・と思ったら、
ゴンドラの悲劇、再び!!でしたね。
はぁ・・・冒頭の「ゴンドラ」でゲスだったコータが、やっぱりゲスで、
許せないけど、ここはスルーかなぁ・・・?って思ったのに・・

その後よ!!その後はどうなったのよーっ!!
日田くん・・・広い心で受け止めてあげてね・・・・(涙)
・・・ってか、モモミは悪くないからね!!
悪いのはゲス男だからね!!
・・・幸せになれますように・・・。

私はウィンタースポーツはやったこともなければ興味もなく、
東野さんが好んで楽しんで書かれてる「雪山シリーズ」は、
正直そんなに好きでもないんだけど・・・
コレは楽しかったです。
ただ、「知ってて当然」っていう感じで専門用語を羅列するのはやめてね。
連載の掲載が専門誌だったから、そこでは通じただろうけど、
知識皆無の人間からすると、
スキー場も道具も技も、カタカナ用語が多くてチンプンカンプンなんですよ。
もうちょっと、「知らない人」のことも、考えていただけると・・・(汗)




 
   
雪煙チェイス




2016/12/10 読了





実業之日本社文庫

内容(「BOOK」データベースより)
殺人の容疑をかけられた大学生の脇坂竜実。彼のアリバイを証明できる唯一の人物―正体不明の美人スノーボーダーを捜しに、竜実は日本屈指のスキー場に向かった。それを追うのは「本庁より先に捕らえろ」と命じられた所轄の刑事・小杉。村の人々も巻き込み、広大なゲレンデを舞台に予測不能のチェイスが始まる!どんでん返し連続の痛快ノンストップ・サスペンス。


 

ほんと、東野さんは好きよねぇ・・・
私には縁のない、ウィンタスポーツ、スキー場・・
冒頭の「雪山を滑り降りる様」の描写なんて、
何度も言うけど、ちんぷんかんぷんですからーっ!
この時点で、もう読む気が失せてくるのよねぇ・・
困ったもんよ・・・

でも、すぐに「出会い」が描かれまして、
で?と思ってたら、東京で事件が起こりまして、
その容疑者が、雪山で女性に一目ぼれしちまってた男子で、
あらら、アリバイ証明のためには、
この「美女」を見つけないといかんやん!って展開となり、
帯に書いてある「逃げろ!」ってことになるわけだ・・・

警察に追われつつも、スキー場で「美女」を探す容疑者。
追う男、追われる男・・・
美女の正体やいかに!この男子の運命は?って話ですね。

まぁ、美女は三人に絞られますよね。
いつものカノジョと、あの子と、お姉ちゃんと・・・って。
さぁ、誰かな・・・?早く辿りつかないかなぁ・・・って話と、
追う側の話も面白く描かれてまして、
飽きることなく最後まで読めました。

最後の「ウェディング」のシーン・・・
実写化したら映えるだろうなぁ・・・
見てみたいですね。
で・・・あの二人も無事に結ばれたみたいだし、
思わぬ恋も芽生えたり・・・と、
なんだかほんわかする結末でございました。

殺人事件の容疑者を追うにしてはゆるすぎる・・・って気もしなくはないけど、
これはこれでいいんじゃないでしょうかね。



 
   
素敵な日本人




2017/5/17 読了





光文社

内容(「BOOK」データベースより)
たとえば、毎日寝る前に一編。ゆっくり、読んでください。豊饒で多彩な短編ミステリーが、日常の倦怠をほぐします。意外性と機知に富み、四季折々の風物を織り込んだ、極上の九編。読書の愉楽を、存分にどうぞ。


 

東野さんの新作は、数々の媒体に発表されていた、
短編を集めたものです。
どれも20ページちょっとの、とても読みやすいサイズ。
お話もいろんなテイストのものがあって、楽しめました。

帯に書かれているように、
「毎日寝る前に一編。ゆっくり読んでください」ってことで、
私もいろんな本を読み終えたあとの「お口直し」として、
時間をかけて読ませてもらいました。

「宝石・ザ・ミステリ」を結構読んでる私にとっては、
記憶に残ってる話もチラホラ・・でございまして、
目新しさはさほど感じませんでしたけどもね・・・(汗)

好きだったのは、「サファイアの奇跡」かな?
未来には、こんなことも可能なのかもしれないけど、
こんな風に覚えてもらえてたら嬉しいな・・・って。
でも、そこの移植まで可能になってくると、
「人間って何だろう・・・?」ってことになってくるよねぇ・・・(汗)

「君の瞳に乾杯」は、現在話題になってるカラコン。
そんなにカラコンで印象って変わる・・・?
ちょっと黒目が大きくなったくらいで・・・?
ま、いろんなお仕事があって、大変ね・・ってことで。

「壊れた時計」は、本当に余計なことをしたよねぇ・・・
イレギュラーに対応したがゆえ・・・・だけど、
ちょっとやりすぎだもん。
そこまでやると、いろいろ残しすぎやって。(汗)
そんな浅い考えで悪巧みに加担したらダメだよ・・・・

是非次は、読み応えのある本格ミステリーでお会いしたいです。
そしていつかまた短編がたまったら、こんな感じでお会いしましょ!