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 三浦しをん 


下記のリストは、既読の一覧です。リストの順番はランダムです。
リンクしていないモノは、おいおい感想を記載していきます。

舟を編む 政と源 あの家に暮らす四人の女





   



2013/11/17 読了





内容(「BOOK」データベースより)
島で暮らす中学生の信之は、同級生の美花と付き合っている。ある日、島を大災害が襲い、信之と美花、幼なじみの輔、そして数人の大人だけが生き残る。島での最後の夜、信之は美花を守るため、ある罪を犯し、それは二人だけの秘密になった。それから二十年。妻子とともに暮らしている信之の前に輔が現れ、過去の事件の真相を仄めかす。信之は、美花を再び守ろうとするが―。渾身の長編小説。




読み終わっての印象は。。。
東野圭吾の「白夜行」を思い出した・・・って感じね。
ただただ一途に女性を思い、その人のために罪を犯し、
その後も陰ながら見守っていき・・・ていう・・。
だけど、今作は、「白夜行」よりもリアルに感じた。
「白夜行」は、「物語」としてとらえることができたけど、
今作は、実際に起こってもおかしくないな・・・と。

男ってのはさ、本能の生き物で、
子孫繁栄のためなら誰でもいいんでしょ?って思うの。
だけど、人間の男性はさ、実は一途なんだよねぇ・・
女ってのはさ、優秀な遺伝子を残すため、実は計算高いのよね。
だから、こうやって、「虜にする女」ってのは存在するわけだよ。
ま、「虜になって」る自分に酔ってるわけだから、
その男もかなり罪深いんだけどね・・・。

ただ、そんな状況に陥るキッカケになったのが、
一夜にして島の住民のほとんどを飲み込んだ津波だった・・ってのが、
もう、どうしようもない運命だったんだと思うと、切ない。
信之も、輔も、美花も、あのままちゃんと家族とともに生きていたら・・・
こうはなってなかっただろうしね。
・・・あ、輔は・・・津波があろうとなかろうと、
逃れられない運命だったかもしれんが。

そんな三人の話でしたが、最後はある人が全てを飲み込んでいきます。
まだ、終わってない・・・わけだ。
私なら・・・そんなヒミツ、飲み込んで知らないふりして生きるなんて・・・
できない。(涙)

三浦しをんさんにしては、重たいお話でした・・・。



 
   
舟を編む




2013/12/9 読了





内容(「BOOK」データベースより)
玄武書房に勤める馬締光也。営業部では変人として持て余されていたが、人とは違う視点で言葉を捉える馬締は、辞書編集部に迎えられる。新しい辞書『大渡海』を編む仲間として。定年間近のベテラン編集者、日本語研究に人生を捧げる老学者、徐々に辞書に愛情を持ち始めるチャラ男、そして出会った運命の女性。個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく―。しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのか―。




2012年の本屋大賞受賞作。
今年、松田龍平主演で映画化もされましたが・・・
今更、読みます。

実は私、パーっ!とメジャーになって、バカ売れしちゃった作品って、
食指が動かないんですよ。(汗)
俳優さんとかでも、売れるまでは好きだったけど、
売れちゃったらそうでもなくなる・・・とかね。
ま、そんなこんなで、読んでなかったんです。
でも図書館でね、見つけたんでね、読んでみるか・・・と。
もちろん、映画もまだ見てないです。

一言。
早く読んでおけば良かった。
なーんて素敵な本なんだろう。

私も、辞書は大好きで、国語辞典も、英和辞典も、ホントに好きだった。
学生時代に使ってた辞書は、手垢で黒ずんでたし。(笑)
一つの言葉を調べると、そこにある言葉をまた知りたくて調べて・・・と、
現代のネット検索も同じだな・・・ってしみじみ。
でもね、あの辞書を繰る感覚・・・・
薄い紙をペラペラとめくって、「あ、行き過ぎた!」とか言いつつ、
行ったり来たり・・・の手間も、それはそれは楽しい時間で・・・

そんな記憶をまざまざと蘇らせる冒頭の数ページ。
もう、この時点で一気に引き込まれました。

辞書を作るということ。
その過程がこんなに大変なものなんだ・・・と、しみじみ感じ入りました。
知らない言葉を簡単にスマホで検索してしまってる自分が、
ちょっと恥ずかしいような、いたたまれないような・・・(汗)
我が家にある辞書、引っ張り出して見てみよう・・・
そんな気持ちです。

辞書編纂の話だけでなく、
主人公・馬締の恋のお話も並行して描かれます。
この不器用な男が、まぁよく結婚できたもんだ!(笑)
でも、この魅力をちゃんと受け止めてくれた香具矢さんも素敵です!
登場してくる人物がすべて魅力的で、
最後までじっくり楽しませてもらいました。
映画も見てみようっと!!



 
   
政と源




2014/2/16 読了





内容(「BOOK」データベースより)
東京都墨田区Y町。つまみ簪職人・源二郎の弟子である徹平(元ヤン)の様子がおかしい。どうやら、昔の不良仲間に強請られたためらしい。それを知った源二郎は、幼なじみの国政とともにひと肌脱ぐことにするが―。弟子の徹平と賑やかに暮らす源。妻子と別居しひとり寂しく暮らす国政。ソリが合わないはずなのに、なぜか良いコンビ。そんなふたりが巻き起こす、ハチャメチャで痛快だけど、どこか心温まる人情譚!




挿入されてるジジィ二人のイラストが、
めっちゃカッコよくて!!(笑)
それだけでちょっとテンションが上がります。

妻も娘もいる政。
だけど、愛想をつかされて妻は娘のところに家出中・・・
定年退職後、さみしい一人暮らしを続けていた・・・・

愛する妻を早くに失った源。子供はいない。
しかし、つまみ簪の職人で、弟子もいる・・・
政と源は、小さいころから対照的だったものの、
腐れ縁で今まで近所で暮らしてきた・・
そんな二人が、小さい出来事ながらも協力し合い、
何とか生きてる・・って感じかな?

何が幸せか・・・だよね。
源は寂しい身の上・・だけど、そんなことは気にしてなくて、
政は家族がいるのに一人ぽっちで、ウジウジ気に病んで・・
だけどさ、こんな友達がこんな年まで近くにいてくれるって、
とっても幸せだと思うぞ?
このまま、元気で楽しく暮らしていってほしい。
いつか、政のところに奥さんが戻って・・・くる・・かなぁ・・・?(笑)

テンポもよく、気軽に読める一作でした。
続編・・・・あるかなぁ・・?




 
   
あの家に暮らす四人の女




2015/8/1 読了






中央公論新社

内容(「BOOK」データベースより)
謎の老人の活躍としくじり。ストーカー男の闖入。いつしか重なりあう、生者と死者の声―古びた洋館に住む女四人の日常は、今日も豊かでかしましい。谷崎潤一郎メモリアル特別小説作品。ざんねんな女たちの、現代版『細雪』。




谷崎潤一郎の「細雪」は、映画などの映像化作品で
なんとなく見たことがある・・・って程度で、
よくわかってないんですけど、この「メモリアル作品」、読んでみました。

年老いた母、刺繍作家の娘、
その娘の友人、その友人の友人・・・四人暮らしの家でのお話。

血のつながった家族でもひとつ屋根の下に暮らすってのは大変で、
だけど、血がつながってないからこそ、暮らせるってのもあるわけで・・
そんな、微妙な関係で繋がった生活です。
・・・私は、こういう「シェアハウス」的な暮らしは無理なタイプなんで、
ごめんなさい・・・・ですけど。(汗)

ストーカー男や、泥棒が出てきて、
それはそれで怖いんだけど・・・
あたしとしては、「開かずの間」だって言ってるのに、
勝手に鍵を開けて「掃除してやる」っていう同居人が怖い。(汗)
勝手に開けるなよ!って言いたい。
ホントに秘密にしておきたいことが眠ってたら、どうすんだ!!
ったく・・

見つかったのは、なんと「河童のミイラ」
もしかして、この家の「夫」のなれの果てか・・・?と考える同居人だけど、
それは違ってて一安心・・・
しかし、この「河童」と「夫」・・・
うむむ。なかなかの存在でございまして・・・
表紙の絵の中にも不気味に存在してる「黒い羽」も、
なかなかのファンタジーでございました・・・。

女四人、物騒な時代に不安はありますが、
長年住み着いている山田さんや、
河童やカラス、そして旦那さんが見守ってるんで・・・
なんとか幸せに暮らすでしょう。(笑)
一番先にこの家を出ていくのは・・・
次々とカレシができる彼女か、
それとも、老い先短い母か・・・(汗)
個人的には、「一番先に出ていく」より、
「一人残される」ほうが怖くて辛いと思います・・・・(涙)