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 美輪和音 


下記のリストは、既読の一覧です。リストの順番はランダムです。

強欲な羊 ハナカマキリの祈り ゴーストフォビア ウェンディのあやまち





   
強欲な羊




2015/10/10 読了






創元推理文庫

内容(「BOOK」データベースより)
美しい姉妹が暮らすとある屋敷にやってきた「わたくし」が見たのは、対照的な性格の二人の間に起きた陰湿で邪悪な事件の数々。年々エスカレートし、ついには妹が姉を殺害してしまうが―。その物語を滔々と語る「わたくし」の驚きの真意とは?圧倒的な筆力で第7回ミステリーズ!新人賞を受賞した「強欲な羊」に始まる“羊”たちの饗宴。企みと悪意に満ちた、五編収録の連作集。




お初の作家さんです。
本屋さんで平積みしてあったので、
図書館で借りてみました。
・・・買えよ!って?(笑)

なるほど・・・イヤミス・・・・ですな。
表題作の「強欲な羊」は、姉妹の悲劇を第三者が語ってて、
まさか・・・と思ったら、やっぱり・・・で。(汗)
しかも、思ってた以上に、後味が悪い。
だって・・・罪悪感がないんだもん・・・
恐ろしいわ・・・。

「背徳の羊」は、なんか、あり得る話で怖いよね・・
男の人って自分で産んでないから、
自分の子かどうか不安・・・ってのはわかるんだけど、
自分のお腹を痛めたのに、それでも・・・・ってのが、
そういうことだったのね・・・・って感じで・・・
いやぁ・・・信じるって、難しいね・・・。

「眠れぬ夜の羊」は、ある人物が登場してこないので、
きっと・・・って思ってたら、やっぱり・・・だった。
「見える」って、怖いねぇ・・・
見えない人生で良かったよ・・、

「ストックホルムの羊」は、もう、題名で全部わかるっていうか・・
これ、題名のつけ間違いですよ。(笑)
だから、そうなんでしょ?って思って読んでるから、
あんまり不気味に感じなかったよ。(汗)

「生贄の羊」で、今までの話がちょいちょいリンクしてきます。
でも・・・ここはイマイチだったかなぁ・・・?
別に関わらせなくてもよかったかな・・・と。

全体的に、本当にイヤな気持ちになる話ばかりでしたが、
怖いもの見たさでスラスラと読めちゃいました。




 
   
ハナカマキリの祈り




2015/11/21 読了






東京創元社

内容(「BOOK」データベースより)
私は真尋、不破真尋。会社の飲み会の後、深夜に出会った彼女はどこか翳のある、優しくて有能な女性だった。つらい過去に囚われて苦しむ真尋は密かに彼女のようになりたいと願うが、次々と不可解な出来事に巻き込まれ、追い詰められた末に人を殺めてしまう。そこに彼女から、ある提案が―。私は真尋、不破真尋、なの?圧倒的な筆力で、驚愕のラストシーンまで主人公を追い詰めていく。「強欲な羊」でミステリーズ!新人賞を受賞した著者が贈る渾身の初長編。




この手の話は・・、今までもいくつか読んできましたが、
より、イヤミス・・・な感じでしたね。
でも、この手の話は・・・
先が知りたくて、読むのをやめられないタイプですぅ・・・。

ハナカマキリ。
花の中に同化して、寄ってくる虫を捕食する虫。
見た目は美しいのに・・・食べる姿はグロテスク・・と。
そんな女の話です。


ネタバレです。




しかし、まぁ、よくもこんなにうまく渡り歩けたもんだ。(汗)
しかも、始まりが「似てた」っていうとこだもの。
その時点で「双子でもないのにそこまで似る?」って疑問が
わいてきてしまうのですが・・・。(笑)

そして、天涯孤独、金がある、寂しい・・・っていう、
そんな女を見つけては乗り換えていくわけだけど、
過去につながりのある人間に見事につながっていってて、
わざとなのか、偶然なのか・・
都合が良すぎる気がしましたね。

でも、読んでて思ったのは、
最近読んだ「自画像」という小説にもつながるんだけど、
こういう被害を被った女性たちにとって、
犯人に与えられた罪なんて、関係ないんだな・・・と、
その男が未だ存在る恐怖、
いつかまた、目の前に現れるのではないかという恐怖に
一生つきまとわれるんだなぁ・・・って。
ほんと、罪深いわ・・・

「女」の殺害、処理方法がグロテスクで、
読んでてマジで気持ち悪くなっちまった。(汗)
しばらくはスムージーは飲めないな・・・・。(涙)




 
   
ゴーストフォビア




2017/1/4 読了






東京創元社

内容(「BOOK」データベースより)
行方不明者を捜すことになった自称・サイキック探偵の芙二子と、妹の三紅。いなくなった女性の自宅で三紅は、心酔する霊能者に似たクールな男性と出会う。偶然、三紅が神凪というその男の体に触れた瞬間、聴力を失ったはずの右耳から、不思議な声が聞こえてくる。一方で、神凪も見えないはずのモノが―。『強欲な羊』で読者の度肝を抜いた新鋭が、恐怖症をテーマに贈る連作集。




「フォビア」とは、恐怖症という意味だそうで、
「ゴーストフォビア」=幽霊恐怖症・・ってとこでしょうか。

素っ頓狂すぎる姉・フジコちゃんに無理矢理連れられ、
幽霊退治に出向くことになったミク。
偶然出会った不動産屋のレイに触れると、
聞こえないはずの右耳にある声が届く・・・
そして、触れられたレイは、見えないはずのものが見える・・・
っていう、二人じゃないと完全じゃないヤツでございます。

まぁね、フジコちゃんのイッちゃってる感じが、
現実では絶対に関わり合いになりたくないタイプの人間でして。(汗)
でも、一応除霊能力はある・・・わけで?
見える、聞こえる・・っていう能力はないみたいなんで、
ミクとレイが必要・・
つまり、三人で一人・・・の霊媒師・・・ってとこでしょうか?(笑)

4つの短編集となってます。
序盤は素直なパターンで除霊・・
徐々に、一癖も二癖もある幽霊たちに振り回され、
最後は、「一番怖いのは、やっぱ人間やん!」っていう話で・・・
うん、ほんと、人間は怖いっすね・・・(涙)

小さめの文字で、ちょっと読みづらい面もありますが、
なかなか楽しめましたよ。
続編もあるといいな!




 
   
ウェンディのあやまち




2018/5/13 読了






東京創元社

恋愛体質のキャバクラ嬢は客として出会った男に、のめり込んでいく。一方、結婚を迫られていた女の元に、女優としてドラマに出るチャンスが。さらに、ラブホテルの清掃員の元に謎めいた男が現れ……。三人の女を繋ぐ、幼児置き去り餓死事件の真実とは?



わたくし、正直申しまして、「ピーターパン」、詳しくは知りませんで。(汗)
ティンカーベル、ピーターパン、フック船長・・・とかいう名前は知ってても、
子どもたちの世界・・・とか、そんなぼんやりとしたイメージはあるものの、
詳しくは知らなかったもんで・・
「ウェンディ」、今回で初めて知りました。(笑)

ティンカーベルタイプ、ウェンディタイプ・・
ふーん・・・と思いつつ私もテストしてみました。
完全なるティンカーベルタイプでした。
ウェンディ要素、皆無。(笑)
私には母性のカケラもないのかも。(笑)

そんなことはさておき・・・
二人の幼い子供を置き去りにして、餓死させた人物が逮捕された・・
そんな記事の描写から始まり、
三人の女性が交互に描かれて行きます。
どの子が生き残りの「カンナちゃん:か?
どの子が加害者の「母」か?
この人は一体、誰・・・?
そんなことを思いめぐらせながらの、一気読みです。
本気の一気読み、一度も本を置かずに、2時間で読み切りました。

いやぁ・・・そういうことか・・・
詳しくは書けないけどさ・・・・
ヤバイやつら、ばっかりですよ・・。

こういう「子供みたいな大人」が、子供を持って、育てずに殺すんだね。
で、そのあと罪悪感なんてないんだ。
自分のほうが被害者とか言いやがる。
自分も同じ目にあえばいいんだ・・・って思っちゃったよ。
どんな思いで死んでいったと思うんだよ。
許せん!!

でも、最後の最後のシーンがさ・・・
あぁ、この人は本当に子どもなんだなぁ・・・って思ったよ。
辛い、悲しいことから目を背け、
楽しい嬉しいことは覚えてる・・・
その記憶の先に、悲しい現実があるのに・・・
それをただただ見つめる女性を思うと、泣けてきてさ・・・

こんなヤツ、捨ててしまえ。
あなたはあなたで生きて行っていいんだよ。
罪悪感は持つなとは言わないけど、
それに囚われて生きて行かなくていいんだ。
同じ境遇でも、前を向いて悲しい子供たちのために生きようとする人とともに、
あなたも乗り越えていってほしい・・・
こころから願います。

今もどこかで、親の愛情を求め、
お腹を空かして泣いてる子供がいるかもしれない。
どうか、救いの手がさしのべられますように・・・。