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 西條奈加 

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刑罰0号





   
刑罰0号




2016/10/5 読了






徳間書店



内容(「BOOK」データベースより)
記憶を抽出して、画像化を行い、他人の脳内で再生するシステム―0号。これを用いて犯罪被害者の記憶―殺された際の恐怖を加害者に経験させる…。もともとは、死刑に代わる新たな刑罰として、法務省から依頼されたプロジェクトであったが、実際は失敗に終わる。0号そのものに瑕疵はなかったが、被験者たちの精神が脆く、その負荷に耐えられなかったのだ…。開発者の佐田洋介教授は、それでも不法に実験を強行し、逮捕されてしまう。助手の江波はるかは、さるグローバルIT企業のバックアップのもと、ひそかに研究を続けるが…。0号を施した者、0号を施された者たちの物語は、今、人類の“贖罪”のために捧げられる―。




私は常々、犯罪を犯したヤツには、
自分が犯した犯罪を体験させればいいんだ!って思ってきました。
催眠療法なんかで、自分がどれだけひどいことをしたのか、
身をもって体験すれば反省もするだろう・・・って。
そう思ってた私に、「お!同じだ!」って思わせた「あらすじ」・・・
ってことで、楽しみに読んでみたのですが・・・

思わぬ方向へ・・・(汗)
私の望んでた方法の結果は、読み始めて数ページで却下。(涙)
犯罪者って、弱いんだと。
自分が犯した罪を体験させると、精神的に持たないんだと。
いいじゃん、それでもいいから体験させろ!と言いたいんだけど、
ま、それは置いておいて・・・

このシステムを考えた教授・佐田は、それでも実験をし続け、
逮捕されてしまうんだけど、
実際に施されてしまった少年が、後々の「肝」となっていきます。

人の頭の中を操作するってのは、
使い方によっては恐ろしいことになるよ・・・ってことで、
最後は壮大な話になっていっちゃいます。
全世界を恐怖に陥れる、「核兵器」のような・・・ね。
このシステムを使えば、70年前のあの悲劇を知らない人にも
体験させることができるわけだからね・・・。

ただし、施して「じゃ、さよなら」では、科学者として無責任だ・・・と。
その後のケアも必要・・・ってことで、
ま、使い方次第・・・ってことですよね。

もっと、この「0号」を使って、犯罪者を苦しめて、
その影響を・・・っていう話になるかと思ってたんだけど、
思ってない方向にすぐ舵を切り出したので、
あれ・・・?って思いながら読みました。
思ってたのとは違うけど・・・
最終的に、悪い人はあんまりいなかったな・・・ってことで、
後味は悪くありませんでした。

でも、改良を重ねて、ぜひこのシステムを犯罪者への罰や
更生に役立ててほしいな・・・・って思っちゃいました。
体験しても反省も苦しみもしないヤツは、心のないヤツなんで・・
然るべき罰を別で与えていただく・・ってことで。