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 仙川環 


下記のリストは、既読の一覧です。リストの順番はランダムです。
他にも読んでるんですが、機会があったら書き足します。

無言の旅人 錯覚 終の棲家 封鎖
流転の細胞 極卵 隔離島:フェーズ0 疑医




   
無言の旅人




2012/10/8 読了




内容(「BOOK」データベースより)
交通事故で意識不明になった三島耕一の自宅から尊厳死の要望書が見つかった。延命処置を一切拒否するという内容に、耕一との結婚を控える大木公子や家族は激しく動揺する。触れれば温かい身体を失ってまで、望む死を叶えるべきなのか?苦渋の選択を迫られた公子たちが決断を下した時、耕一の身に異変が―。胸をつく慟哭の医療ミステリ。




尊厳死のお話です。
愛する人が、まだ若くして事故にあい、尊厳死を希望している・・
望みを叶えてあげたいなんて心境に、すぐにはなれないし・・
それに、一人で決められるわけではない。
親もあれば兄弟もいて、
自分はまだ「婚約者」って立場で・・・
こういう場合、自分だったら・・・って置き換えて読まずには
いられませんでした。

涙なしには読めません。
そして、最後のメールには号泣させられました。
考えさせられる一作です。



 
   
錯覚




2012/10/10 読了




内容(「BOOK」データベースより)
結婚直前に事故で失明した菜穂子は、担当医から人工眼の埋め込み手術を提案される。婚約者に見放されることを恐れた彼女は、まだ動物実験の段階だと知りながらも承諾し、光を取り戻した。しかし、ある事件の目撃者になったことから、その未来に暗雲が漂いはじめ…。




失明した主人公、将来を絶望しているところに、
人工眼を埋め込む「実験」の話が舞い込む・・・
もし、自分が失明し、また見える可能性があると提示されたら・・
その話に乗りたくなる気持ちはわかるよねぇ・・・

しかし、その眼が、悪事に利用されてしまったわけだ・・・
ある事件の目撃者になった主人公。
それは仕組まれたもので・・・

その眼を作ったものだけがわかる、その眼の「不備」。
それを利用されてしまったわけだよね。
そして、ようやく完成させたモノに対する「想いの違い」・・・。
よくできてるなって思いました。

祈るべくは、主人公の眼をメンテナンスする人の存在と、
この眼の実用化です。
現在、実際に人工の眼を埋め込むことに成功していると聞きます。
医学の進歩は素晴らしいですね。




 
   
終の棲家




2013/7/25 読了




内容(「BOOK」データベースより)
大日本新聞初のMBA取得者として鳴り物入社した麻倉智子。だが、社内政治の道具として異動させられた社会部では、学歴とプライドと靴のヒールは高くても記者としての能力は低いと、ダメ記者扱い。焦りと苛々が募っていた矢先、独居老人の医療問題を追うなかで、取材対象の老人が次々に死亡する。一体何故!?社内の権力争いの波にもまれつつも、記者としての意識に目覚めた智子は、事件を追いはじめるが…。老人医療現場の悲しい現実に美人記者が立ち向かう。




仙川さんの医療シリーズはたくさん読んできまして、
一気に読める作品として、私は大好きなんだけど・・・
これはちょっと違ってたかな?

メインは「新聞記者」だから・・かな?
それに、主人公が愛しづらい。(汗)
男にあんなに煙たがられるってことは・・・
女はもっと嫌いだよ。(笑)
とはいえ、ちょこっとずつ成長はしてるんだけどねぇ・・・・
でも・・・うーん・・。

お話は、介護にまつわる「殺人」です。
最近でいうと、「ロストケア」のような感じですね。
・・・こっちの方がだいぶ前に刊行されてますけど。

読んでる途中から、あぁ、コイツだな・・・ってのはわかるわけで。
結末はたいして驚きも感じず・・・
仙川さんの作品にしては、結構時間がかかりました。




 
   
封鎖


封鎖 (徳間文庫)

2013/7/26 読了




内容(「BOOK」データベースより)
一夜のうちに症状が悪化し、死に至る。関西の山奥の集落で、強毒性の新型インフルエンザと覚しき感染症が発生した。医療チームが派遣されるが感染経路は掴めず治療も間に合わない。感染拡大を恐れ、集落から出る唯一の道は警察の手で封鎖された。娘を、この集落から逃がさなくては。杏子は、封鎖を突破しようと試みるが…。医療サスペンスの俊英が、明日起こる恐怖をリアルに描く!




いくら山奥の村だからって・・・
完全封鎖は難しいよね・・・と思いつつ読んでました。

変化に乏しい村の中だからこそ、
ちょっとした変化に気づいてほしかったなぁ・・って思わなくはない。
だけど、大きな症状の変化が出てくるわけではないから、
難しいか・・。

感染が広がる中、「原因は何か」ってのがわからないまま
パニックは続行、増大・・・
原因がわかってからは、「どう対処するか」で混乱・・・
そして、この小さな村をどう扱うか・・
外部の考え方も怖いものです。
感染源は・・・「あるもの」。
善意からのモノが・・こんなことになるなんて・・・
人から何かもらうって、怖いかも?(汗)

しかし・・・・
もうちょっと面白くできたかなぁ・・・?って気がする。
でも、こういうことは起こり得るわけで・・・
「怖いな・・」って思いにはなりましたよ。
相変わらず、一気読ませていただきました。




 
   
流転の細胞




2014/7/6 読了




内容(「BOOK」データベースより)
地方の支局で腐っていた記者が、やっと掴みかけたスクープ。でもその記事は、あの人の笑顔を曇らせてしまうかもしれない…。消えそうな命と、明日生まれる命。どちらを選ぶのか?超先端医療の闇を突くメディカル・サスペンス!




仙川さんといえば、医療もの・・・ですが、
これはまた、ジャーナリストが主人公のお話でしたね。

赤ちゃんポストの取材をしていたら、
知り合いの女性が赤ちゃんを捨てに来ていた・・・?
どういう理由で・・・・と調べ始める・・・ってことだったけど、
正直、どうしてこの主人公の記者がそこまで執着するのか、
あんまりわからんかった。
東京本社に戻るために特ダネを・・・って感じでもないし、
親友が・・・というほど親しい女性だったわけでもないし、
「女性としての本能」が知りたがった・・・って感じですかね?

調べれば調べるほど、この赤ちゃんを捨てに来た女性の
苦しい環境が見えてきて、
そっとしておいてあげな・・って言いたくなった。
調べが進んでいくうち、「どうして妊娠したのか?」というところが
最後までわからない・・・って感じだったんだけど、

んなもん、話の流れから想像つくやん!
そこに気づくまでそんなに時間がかかるなら、
アンタ、記者としての嗅覚がどうかと思うぞ・・・?って思った。(汗)

妊娠した理由はとても切ないもので・・・・
ある命のために、ある命を・・・ってことですね。
でも、最終的に女性は行動に移せなかったわけで、
結果、「そっとしておこう」ってことで・・

だから、最初からほじくらなきゃよかったんだよ。(笑)
という、変な結論が見えたお話でした・・・。
でも、「どの時点から”ヒト”なのか」っていうのは。。
考えさせられますけどね・・・。




 
   
極卵




2014/11/27 読了





内容(「BOOK」データベースより)
有名自然食品店で売り出された卵は、極上の味がキャッチフレーズの高級商品『極卵』。安全、安心だったはずなのに、猛毒による食中毒事件が発生する。時間が経つうちに感染者が急増し、次々に死亡。過激化した消費者団体は業者を糾弾し、大手マスメディアは過熱報道を増していく。しかし取材を始めた元新聞記者の瀬島桐子の前に、隠蔽された驚くべき真実が浮かび上がってきた…。医療ミステリーの第一人者が現実の先を描ききった渾身の書き下ろし小説。




極上の味の高級卵を購入した人が
職中度奥でバタバタと倒れ、死亡者も10人を超えた・・・
一体、何があったんだ・・・?って話です。

一個100円もする卵なんで、買わんし!とか、
息子が死にかけたのに、人前に出てる場合じゃないし!とか、
なんか、もう、ツッコみまくりで見てましたよ。(汗)

結果、ある「実験」が原因だったわけだけど・・・
それに利用された養鶏場の人が可哀想でねぇ・・・
こういう事件ってさ、まぁ、いろいろ起こってるし、起こりうるわけだけど、
マスコミ報道を信じて責め立てるのは
個人的にはやめよう・・・って思ったよ。
後に真実が出てきたとしても、ファーストインパクトで
かなりの被害をうけるだろうからさ・・・

「体にいい物」だから、お金を出して買ってるのに、
結果、病気になっちゃうなんて、不条理極まりないですが、
いろいろと考えさせられたのは事実ですな・・・



 
   
隔離島:フェーズ0




2015/5/4 読了






新潮社文庫

内容(「BOOK」データベースより)
若き医師・一ノ瀬希世は、伊豆諸島の小さな島の診療所に赴任してきた。人口四百人弱の同地には、健康増進運動が浸透している。住民たちは皆いきいきと暮らしており、長患いする者もいないという。だが、その運動に関心を抱いていた旧友の女性新聞記者が突然失踪。希世は不審な死や陰鬱な事件に次第に包囲されてゆく。この島で、一体何が起きているのか―。戦慄の医療サスペンス。




仙川さんの医療ミステリー・・・・ですね。

伊豆にある孤島に派遣された女性医師・希世。
しかし、この島にはある秘密が・・・という話で、
まぁ、ありがちな話ではあるんだけど・・・

孤島だからこそ・・・の選択っていう感じですよね。
だからってそんなことをしてはいけないわけで・・・
そして、そんな場所に付け込む輩がいて、その結果の不幸・・・

ただ救いだったのは、「これではいけない!」って思ってる人がいたってこと。
昔の人間のやり方で、そのまま生きていけるわけないんだから・・・
立ち上がる若者の姿に、ちょっと救われましたね。

だけど、真実を公にする!ってとこで終わっちゃったので
その後、あの島がどうなったのか・・ってのも知りたかったですね。
きっと希世は出ていったんだろうし、
ちゃんと医師は派遣されてるのかなぁ・・・とかね。

あと、「フェーズ0」というタイトルがくっついてるんだけど、
その意味が「なるほどな・・・」というものでした。
やっぱり、仙川さんの医療モノはサクサクと読めて好きです。




 
   
疑医




2016/11/9 読了






小学館

内容(「BOOK」データベースより)
「脳卒中は手術をするな!」を提唱してマスコミの寵児となった脳神経外科医香山和之進。医学界の常識を覆し、患者からカリスマ的支持を受けている。東都新聞首都部の記者速水絵里子は彼が、都知事が進める湾岸国際医療都市構想の目玉となることをスクープしようと意気込む。しかし科学グループ先輩記者皆川沙也が香山の治療法に疑問を投げかけ二人は対立。一方、ネットのサイトには香山の治療で家族が亡くなったとの書き込みが出て…。果たして彼は天才なのか疑惑の医師なのか?相容れない二人の女性記者が真実を追う!あまりにもリアルな傑作医療ミステリー。




「彼は天才医師なのか、疑惑の医師なのか!?」
そう帯には書かれてますけど・・
ちょっと違うよねぇ・・・
確実に怪しいよね・・・(汗)

脳外科医の香山は、脳卒中は手術するな!薬で治る!と
提唱する医者・・・
都の新しい医療計画にも名を連ねることになっていて、
その件を記事にすることにした速水。
しかし、医療部門の担当・沙也には大反対され・・・
そういう展開です。

新聞記者って、結構責任大きいよね。
週刊誌やゴシップ誌とは違って、新聞の信頼度は高い、
だから、信じてしまう人がいるってこと、わかっててほしい。
この速水の記事にすがって、命を落とした人が出てしまい、
速水は沙也とともに後追いするわけですが・・・

明らかに、明確なデータを提示せずに治療を施す医師。
とても信用できないのに・・
真相を追っていくうち、ドンドン明らかになる人の黒さ・・・
まぁ、わかってた結末でしたよね・・・

信じてすがってしまう人も愚かだ・・・っていわれりゃそれまでだけど、
冷静な第三者は、ちゃんと見極めてほしい。
そう願わずにはいられないお話でした。