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 周防柳 

下記のリストは、既読の一覧です。リストの順番はランダムです。

八月の青い蝶 余命二億円





   




2015/6/19 読了






集英社



内容(「BOOK」データベースより)
娘を奪われた女の絶望と執念。探偵と組んだ命がけの追跡。罪と罰の意味を問う、衝撃作。




一人暮らしをしていた大学生の娘が、
ある日、自殺してしまった・・・
母一人子一人で生きてきた主人公・晶子・・
娘に何があったのか?
付き合ってたという男の態度も納得いかず、
探偵と調査を始める・・・という話。

真実を見つけるための推理モノ・・・ではないですね。
大切な存在を失って、生きる意味を無くしてしまった人間が、
人を憎むことで何とか立ちあがり、
真実へとたどり着こう、復讐しよう・・となっていくんだけど、
その先に見えてきたものは・・・・って感じなんですよね。

一番娘のことをわかってるつもりだった。
だからこそ、知りたいという思い。
知っていくうえで、知らなったことへの戸惑い、
そして、娘を死へと追いやった男との接触・・
その男の本性が見えたとき・・・。

この主人公は、大切な娘を失い、
元夫にはひどい言葉を浴びせられ、
孤独感にさいなまれていくわけですが、
決して一人ではないということ、
あなたのそばには誰かがちゃんといてくれて、
消えてしまわないように、手段はいろいろですが支えてくれていて、
人の不幸を見て見ぬふりできない人がちゃんといて・・ってことを、
最後には気づくことになります。

娘のためだけに生きてきた時間。
その時間を否定されたかのように感じたであろうけど、
これから、自分の時間を生きて行ってほしいと思った。
自分の中の憎しみを、自らの手で殺したわけだから・・・

しかし・・・
この外道、逃してしまったことが悔やまれる・・・
同じように傷つく人がこれからもきっと出てくるだろうとわかってるのに・・・
ただ、いつか絶対裁かれるであろうときがくると信じたい。
そのときは、少年法に守られない年齢になっていてほしい。
「R」なんて呼び名で呼ばれないように・・・




 
   
八月の青い蝶




2015/7/5 読了






集英社



内容(「BOOK」データベースより)
急性骨髄性白血病で自宅療養することになった亮輔は、中学生のときに被爆していた。大日本帝国陸軍偵察機パイロットのひとり息子であった彼は、当時、広島市内に住んでいたのだ。妻と娘は、亮輔が大事にしている仏壇で、異様に古びた標本箱を発見する。そこには、前翅の一部が欠けた小さな青い蝶がピンでとめられていた。妻も娘も知らなかったが、それは昭和20年8月に突然断ち切られた、切なくも美しい恋物語を記憶する大切な品だった―。第26回小説すばる新人賞受賞作。




死を間近にした男性・亮輔の、現在と過去のお話・・・

亮輔は、終戦間近、初恋をする。
その相手は・・・・父の愛人だった・・・という設定で、
えーっ!!って感じなんだけど、
相手は熟女ってわけじゃなく、年が近い可憐な女性で、
趣味も一緒で、恋をする気持ちもわからんではないのさ。

そして、終戦間近の原爆投下・・・
大切な人を失って、それでも生きてきた亮輔が、
最後に想うこととは・・・って感じですな。

まぁ、初恋の相手を、こんなにも衝撃的に失うと、
こんな風に想いが残ってしまうものなのかもしれないけど・・・
だけどさぁ・・・
ずっと連れ添ってきた妻とかさ、
看取るために実家に帰ってきた娘からするとさ・・
最後に想うのはその人なんかい!!っていう気がしちゃうっていうか。。。
うーん・・・・なんか、そっちの立場に立ってしまって、
虚しさを感じちゃったっていうかねぇ・・・(汗)

切なくも美しい恋物語を描いてるんだけど、
どうしてもそっちに心が寄ってしまったので、
あんまり感動できませんでした。(笑)




 
   
余命二億円




2016/5/31 読了






角川書店



内容(「BOOK」データベースより)
不慮の交通事故で父親が植物状態になってしまった。次男の田村次也は、小さい頃から可愛がってくれた父を守るため延命治療を望むが、長男の一也がそれに異を唱えた。父が死ねば二億円の遺産がふたりに相続されるという。事業のための資業を急ぎ必要とする兄の説得に、次也の決断は揺らぐ。ふたりの妻までも巻き込み、次第に田村家は崩壊しようとしていた。そんななか、次也は思いがけない行動に出るが…。




なんか、読んでるこっちまで荒んでいく・・
そんな話でして・・・。(汗)

父が近所の子を助けて頭を打ち、
一旦元気になるも急変、ほぼ植物状態に・・
そんな中、母の連れ子=父とは血のつながらない兄が、
「おいおい、親父が死んだら2億になるで!」と言いだし・・という、
そんな、金!金!!なお話なんです。

まぁね、親が死ぬ前に生前贈与してもらったほうがいいかもね・・とか、
思わないでもないよ。
でもさ、「子供たちに分け与えねばならない財産がある」って、
逆に不幸だなぁ・・・って思ったよ。
私の親には、使い切って死んでほしいわ。
姉と言い争いになんてなりたくないもん。
ってか、「親の死によるお金」をあてにしないといけない人生なんて、
歩みたくもないし!!

兄の言い分に最初は反論し、反抗する弟くん。
だって、腎臓が悪かった自分に、父は腎臓をくれた・・・
特別な存在なんだもん!!

・・・なんて言ってたくせに、「ある秘密」を知ったら、
やっぱ、親父には死んでもらって、その金をあの人のために使いたい!って
考えを180度変えやがって!
いや、それだけじゃない、妻に向かって、とんでもない提案をするの!
まぁ、ちょっととち狂ってた・・・ってのもあるかもしれんが、
私が妻なら、受け入れがたい話ですもん・・
・・・その秘密に、奥さんも気づいてただろうしね・・・

ただ、大前提として、「延命治療を父が望んでいたか」ってことよ。
まぁ、今更確認はできないだろうけど、
きっと、このお父さんなら、自分が死ぬことでお前たちが助かるのなら、
全然かまわんよ、面倒賭けたくないし・・・って言いそうだけど。

最後に大番狂わせがありまして、
思惑通りの遺産を手に入れられない結果になったり、
「ある秘密」の真相を聞いて、
憑き物が落ちたように現実に引き戻されるんだけど・・・

最後の最後のある「電話」の結果・・・
夫婦の修復は叶うのでしょうか・・?
なんか、根本的に「夫婦の信頼」が揺らいでるので、
そんな状態で養子を引き取るのは無茶じゃないか?って気がするな・・

なんか、金!金!で心が荒んだし、
最後は丸くおさめてますけど、スッキリしないし・・・
うーん・・・金、そして人間って怖いな・・・
そんな感想でございまする。