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 寺地はるな 


下記のリストは、既読の一覧です。リストの順番はランダムです。

ビオレタ 架空の犬と嘘をつく猫





   
ビオレタ




2016/1/13 読了






光文社

内容(「BOOK」データベースより)
婚約者から突然別れを告げられた田中妙は、道端で大泣きしていたところを拾ってくれた菫さんが営む雑貨屋「ビオレタ」で働くことになる。そこは「棺桶」なる美しい箱を売る、少々風変わりな店。何事にも自信を持てなかった妙だが、ビオレタでの出会いを通し、少しずつ変わりはじめる。人生を自分の足で歩くことの豊かさをユーモラスに描き出す、心のすきまにしみこむ温かな物語。第四回ポプラ社小説新人賞受賞作。




なんかの番組で紹介されてるのを見て図書館で予約したんだけど
忘れたころに届きましたよ・・・・(汗)

ポプラ社小説新人賞の作品。
婚約者に結婚寸前でフラれ、雨の中泣きまくってたら、
菫さんという女性に拾われ・・・という話。

菫さんや、千歳さん、二人の息子の蓮太郎くんの言葉が、
ときどき胸にキューン・・・とくる部分がありまして、
メモっておきたいな・・・って思ったりしつつ読み進めました。

この妙って子は、かなり卑屈に育ってきたようで、
周りを気にしすぎていたり、
周りの評価を気にしつつ、自分も人と比べて優劣をつけてたり、
わかるけど、わかりたくないような、そんな子です。(汗)

自分の痛みで精一杯で、人の痛みに気づけないだけでなく、
わかろうともしない部分がかなり感じ悪くて、
最後はようやく気づけてたので、良かったなぁ・・とは思ったけど、
こういう偏屈に育った子は、いちいち説明してやらんといかんから、
メンドーだなぁ・・・・って思ったよ、あたしゃ。
千歳さんが優しすぎて、
「ほんと、この子でいいんすか?」って言いたくなった。(笑)

捨てたい思いやモノを、「棺桶」と称する箱に入れて埋める・・・
その行為で救われるのなら、素敵なことだと思うけど、
その思いたちが埋められたこの庭・・・
ちょっと怖いかも・・・・(笑)
ちゃんと浄化できてるといいんだけどね・・・。

サラリと読める作品で、心がちょっとポッと温かくなったりしますので、
読んでみる価値はアリだと思います。




 
   
架空の犬と嘘をつく猫




2018/3/10 読了






中央公論新社

内容(「BOOK」データベースより)
「あんたは社会にとって、なんの役にも立ってない子」そう言われて育った羽猫家長男の山吹。だけど彼が大人になり、みんなの“嘘”が解かれたとき、本当の家族の姿が見えてくる。今大注目の作家寺地はるなが描く、ちょっと変わった家族小説。これは、それぞれが破綻した嘘をつき続けた家族の、素敵な物語―。




逃げないと、やっていけない、ときもある・・・
そんな感じかな?

祖父母、両親、姉と弟と、ボク。
7人で暮らしていた山吹、ある日、弟が死んだ、
その日から、家族が壊れた・・・
山吹は、カレなりに一生懸命何とかしようとしたんだ。
カレには、カレの罪悪感があったからなんだろうけど・・・

父は愛人のもとに、母は死んだ弟のもとに逃げ・・・
姉は現実を突きつけ、ボクは現実から逃げる手伝いをする・・・
祖父母は見守るだけ、家族はバラバラ・・
読んでて苦しくなったよ・・・

でもさ、苦しい時って、向き合うのも大事だけど、
逃げることも必要だと思うの。
ただし、ちゃんと戻らないとダメだけど。
だって、一人で生きてるわけじゃないから。
弱すぎる人たちが集まって、みんな逃げてしまったこの家族。
それでも最後に集まることができたのは・・・
やっぱりどこかで諦めずに逃げなかった山吹のおかげ・・・だよね。
私ならとっくにこんな家族捨てちゃうかも・・・だもん。(汗)

山吹でも逃げたくなる時はたくさんあって、
そんなときに救ってくれた架空の犬。
ウソをつく猫だった山吹が、最後は実際の犬と家族とともに、
幸せに生きていけることを願うばかり・・・ですね。