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 吉田恭教 


下記のリストは、既読の一覧です。リストの順番はランダムです。

変若水 ネメシスの契約 堕天使の秤 可視える
背律 亡者は囁く 鬼を纏う魔女 化身の哭く森





   
変若水 (をちみづ)




2014/2/11 読了





内容(「BOOK」データベースより)
厚生労働省に勤務する向井俊介は、幼馴染の女医が突然死した真相を追及するうち、ある病院を告発する文書の存在を掴み、島根と広島の県境にある雪深い村にたどり着く。そこは変若水村。ある一族の絶大なる支配のもとに、誰も見てはならないとされる雛祭りが行われる奇妙な村だった。相次ぐ突然死と、変若水村で過去におこった猟奇事件の謎に向井が迫る―。島田荘司選第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作。




冒頭で恐ろしい惨劇を見せつけられて・・・
で、この幼い子がどんな仕返しをするのかな・・・・と思ったら、
それからなんと、64年後・・・!
爺さんになっとるやないかっ!!(笑)
一体どんな流れになるかと思いつつ読み進めました。
かなり早い段階で、この人が関わってるんでしょ?と
ずっとずっと疑い続けていたので、
やっぱりね・・・
ってか、早く気づけよ!って思った。(笑)
男って、まったく・・・

でも、「悪い人」ではなかった。
あの一族が腐ってたんだよ、いろんな意味で・・・
今回のことで根絶やしにできたのだろうか・・?
一族の生き残りが、また何かやらかさないか・・と
ちょっと心配です・・・

浮かれてる場合じゃないぞ、向井!!




 
   
ネメシスの契約




2014/2/12 読了





内容(「BOOK」データベースより)
夕刊ニッポンの記者、周防正孝は8年前に起きた実父の事件を追っている。実父は新潟の漁港で元最高裁判事の首を模造刀で切断、自らも拳銃自殺したのだが、謎が多い。ある日、厚労省の向井俊介から「スクープネタがある」と電話があった。向井は医療ミス疑惑の調査過程で、首切り事件の真相に関わる重大な事実に気付いたという。そこには世間をにぎわす猟奇殺人、人権派弁護士の息子惨殺事件が絡んでいた―。




吉田さんの二作目。
なんと、また厚労省の向井が出てきます!
いやぁ・・・しかし、コイツは只者じゃないな。
刑事になるべきだ!(笑)
雑学があるだけ・・・・なんて言ってるけど、
自分の持ってる知識を駆使できる才能があるんだよ。
厚労省にはもったいないのでは・・・?

さて、今回は復讐劇が題材。
「ネメシス」とは、復讐の女神のことらしい。
復讐のために、悪魔に魂を売った・・・いや、
ネメシスと契約した男たち・・・・ってわけですね。

一体誰が復讐してるんだ・・・?ってことになるわけですが、
いろいろと推理させられまして、
最後はやっぱり、そこに落ち着きますか・・・というもの。
まぁ・・・厚労省の向井も職権乱用でいろいろと動きますが、
その職業なら確かにいろいろと調査出来るよね・・・て感じっすね。

で、この復讐がさ・・・
残虐過ぎっていうか・・・
ある生物を使った復讐なんて、もう、想像しただけで
体中の穴という穴を塞ぎたくなるくらい。(汗)
そこまでやったら、そりゃスッキリしたろうさ・・・って感じ。

でもね、あたしゃーね、「仇討ち」てのはさ、
その当人にはしてもいいけど、
その当人を苦しめるために家族を・・ってのは違うと思うのさ。
可哀想やん・・・(涙)

んでもって、最後は何とも後味の悪い結末に・・・
正義感あふれる刑事でもあるまいし、
何でもかんでも明らかにしちゃってさ・・・
苦しすぎるオチでございましたよ・・・



 
   
堕天使の秤




2015/2/4 読了





内容(「BOOK」データベースより)
環状八号線で偽装外交官ナンバーのSUV車が事故に巻き込まれた。乗っていたのは医師二人と麻酔薬で眠らされた男女で、拉致事件の疑いがかかり、捜査一課で祖父も警察官だった南雲、娘が心臓移植待ちをしている茂木らが捜査にあたる。調べが進むうち、厚生労働省の向井俊介が調査中の年金詐取事件とこの拉致事件のかかわりが見えてくる。その背後には複雑な問題をはらんだ哀しき組織的犯罪があった―本格トリックを織り込みながらも、真の正義とはなにかを問う力作ミステリー。




久しぶりの新刊ですね!
嬉しいですが、お高いので・・・図書館にリクエストしました。(汗)

毎度おなじみ、厚労省の向井くんが登場します。
ほんと、刑事になれば?って思うくらいの推理力ですよね・・・

冒頭は終戦直後の1シーン・・・
これがどうつながっていくのか・・・と思ったら、
途中でそれは明かされます。
だけど、最後まで大きくつながっていきます・・・

「堕天使」か・・。
一度、道を踏み外すと・・・・ですね。
だから、最後はカレが流されなくて良かったと思いたいです。
人として、友人として、見ないことにしてあげたい気持ちもわかるけど、
だけど、間違ったことだからね・・・。
ただ、命が救われたことが、本当に「救い」ですね・・・。

途中から、このお話の「テーマ」が見えてきます。
そんなことになった「動機」も、理解できないことはない。
もし自分が当事者だったら・・・
そう考えると、かなり辛い・・・

それでも、その立場にない人間だからこそ、
正しい道を選択すべきだったんだよね。
うん。

最後の最後に、父親が二度、道を誤らなかったことを喜ぶ、
あの人が素晴らしいと思いました。

それと、最近脳死女児の移植のお話で、
補助人工心臓の副作用として・・・っていうお話が出てきてましたが、
まさにその件が描かれていて、
本当に問題になってることなんだなぁ・・・って実感しましたね。

やっぱり吉田さんの作品は好きです。
また、次作を楽しみにしていますよ!!
・・・・早めに・・・・(笑)




 
   
可視える




2015/12/17 読了






南雲堂

内容(「BOOK」データベースより)
「幽霊画の作者を探して欲しい」画商の依頼を受け、島根県の山奥に佇む龍源神社に赴いた探偵の槇野康平は、その幽霊画のあまりの悍ましさに絶句する。そして一年が過ぎ、警視庁捜査一課の東條有紀は、搜査員の誰もが目を背ける残虐な連続猟奇殺人事件を追っていた。不祥事から警察を追われて探偵となった男と、自身の出生を呪う鉄仮面と渾名される女刑事が難事件を追う!




好きな作家さんの一人、吉田さんの新作。
今までの三作に登場していた、公務員の向井さんは出てこず・・・
新シリーズになりそうな感じですね。

なんと・・・オカルトミステリーという新境地!
オカルト・・・?
で、ミステリー・・・・?
オカルト入っちゃったら、ミステリーとしてはどうかと・・・?と、
かなり不安になりつつ読んだんですけど・・・

確かにオカルト部分はありますが、
しっかりとしたミステリーなんです!
幽霊画を描いた画家の死を調べることになった元刑事の探偵と、
女性惨殺事件を捜査している警察・・・
この二つが交わる時・・・っていう話なんだけど・・

もうね、この惨殺部分が、もう・・・・
お食事中、食後はご遠慮くださいレベルで・・・。
どんだけ恐ろしい犯人なんだ・・・?ってなもんですよ。
真犯人にたどり着きそうで、たどり着けない・・・
何度もミスリードされたのちにたどり着く真犯人は・・・・

お前かーっ!!!って感じ。
そこから始まってたのか!!
オカルトでミステリー・・・・なるほどねー!ってなもんで・・・

面白かったですぅ・・・
最後の「目の前での惨殺」は、ちょっとトラウマになりそうだけど、
小説としてはとても良い出来だと思います。
この探偵さんと、”女性”刑事・・・
また違う事件でご一緒しそうな気がしますね!
”女性”と書いた意味は・・・読んでみてくださいね!

年に一冊くらいしか出ない吉田さんの作品ですが・・・
楽しみに次作を待ってますよ!
本業の傍ら、ぜひ頑張ってくださいね!!

そうそう、この本、単行本なのに珍しく、
最後に解説が入ってるんですよ!
たくさんの人にこの作家さんを知ってほしいって想いが
伝わってくるようでした・・・
是非、皆さんにも読んでいただきたい作家さんです!




 
   
背律




2016/4/29 読了






原書房

内容(「BOOK」データベースより)
男性医師が自宅マンションで死体で発見された。発見者は婚約者とその妹。死亡推定時刻に同僚医師が被害者宅を訪れていたことがわかり、捜査は順調に進展するかと思われた。いっぽう厚労省の医療事故調査チームは手術ミスの告発を受けて、被害者のいた病院を調べていた。殺人事件と告発は関係しているのか、それとも…。通底する哀しく切実なテーマが、医療サスペンスと本格ミステリーを融合させる!




冒頭の、ALSの「決断」のときのシーン・・・
ほんと、自分だったらと思うとゾッとしたよ・・・

今回も厚労省の向井君が出てくるお話。
ある医師が殺され、第一発見者は婚約者とその妹・・
一体、何があったんだ・・・?という始まりなんだけど・・・

この遺体発見時に、かなり違和感があったんだよね。
この時点でヒントがたくさん出てました・・・
でも、まさかそこまでいろいろと隠されていたとは・・・
驚きの展開。
毎度のことながら、向井くんの洞察力はスゴイ!
でも、まさか、あそこまで嫌われていたとは、向井くん・・・(笑)

冒頭のお父さんの最後の意思表示・・・
どんだけの思いで伝え続けてきたことか・・・
それを知った奥さんの想いもねぇ・・・
はぁ・・・
私ももしこんなことになったら、しっかりと意思表示しておこう。
こんな風に生かされるのは地獄だもん・・・・。(涙)




 
   
亡者は囁く




2016/11/15 読了






南雲堂

内容(「BOOK」データベースより)
「25年前に一度だけ会った女性の消息を知りたい。名前は深水弥生」盲目の天才バイオリニストの依頼を受け、探偵・槇野康平が調査に乗り出す。調査を進めるうち、深水弥生の恋人が四年前に起きた平和島事件の被害者となっていた事実を掴んだ槇野は、その事件の詳細を調べ直すために、警視庁捜査一課の東條有紀に協力を求める。そして深水弥生を探すべくさらに調査をすすめた結果、平和島事件の犯人と似た状況で自殺していた人物が浮かび上がってくる。




「可視える」に出てきた、元刑事の探偵・槙野が主人公の話・・・
シリーズ化した・・・・ってことかな?

今回は、25年前に出会った人の消息を知りたいという依頼・・。
まぁ、あんな頼み事は確かに聞きたくないけど・・
自分で果たさないのなら、旅館の人に言づけるとか、
しとけばよかったのに・・・・って思ったよ。
・・・ま、それをしてたら、早々に解決・・・っていうか、
問題にもならなかったかもしれんけど。(汗)

調べていくうち、4年前の事件とのつながりを見つける槙野。
「可視える」でも世話になった女刑事の力も借りつつ、
事件の真相を手繰り寄せるんだけど・・・

最後はまさかの、いや、やっぱり・・・のオチ。
「可視える」に続くシリーズ化か・・・って思ってたけど、
そういう意味での「つながり」なんですかね・・・?
まぁ、いいけどさ・・・

ちょっとそこに落とすのは好きではないんだけど、
そこからの伏線の回収とかは、全部納得いくもので、
好きではないけど、腑に落ちちゃたんだよなぁ・・・
あぁ、だからか・・・とか、
だから、そんなことしたのか!とか。
見事でしたよ。

でも、依頼者さんよ、最初からわかってたなら・・・
言ってくれよ・・・・って気はしないでもなかったな・・・
言ってたら、ちゃんと調査したかどうかは怪しいけども・・・
槙野なら、信じて調べてくれたかもよ?
・・・いや、やっぱ遠ざけたかもしれんね。(笑)

2作続けてコレだと、次の槙野シリーズも、
「きっと”あのオチ”だろう・・・」って先入観で読んじゃいそう・・・(汗)
ま、面白くなればヨシですけどね!

あと、さすが漁師さん、釣り糸にお詳しい!(笑)




 
   
鬼を纏う魔女




2017/7/26 読了






南雲堂

内容(「BOOK」データベースより)
渋谷区宮益坂で発生した通り魔事件に巻き込まれた被害者は四人、うち三人は死亡し、ただ一人生き残ったのは、乳房に般若の刺青を刻んだ若く美しい女性だった。しかし、意識不明となって生死の境を彷徨う彼女は身元に繋がるような物を所持しておらず、警視庁捜査一課の東條有紀は、被害者の刺青から身元の特定を試みる。そして彫師の情報を得て被害者の戸籍に辿り着いたものの、そこには不可思議な記載があった。




東條刑事と探偵・槙野のシリーズ・・・だけど、
今作はほぼ東條メインのお話でしたね。

いやぁ・・・なかなかの描写の連続でしたなぁ・・・・
読んでてつらかったっす。(汗)

乳房に鬼の入れ墨がある女性が通り魔に襲われ意識不明に・・・
通り魔は捕まったんだけど、この女性の身元がわからず、
調べてくうちに、山梨の河口湖畔で起こってる事件に
通じるものがあるのでは・・?と
捜査を始めた東條たち・・・っていう流れ。

一体、何があって、こんなことに・・・・?ってことなんだけど、
それ以外にも、十何年も失踪してた人間が、
発見されたときに全然老けてない・・っていう理由も知りたくて、
先をどんどん読み進めてまいりました。
・・・どんなアンチエイジングかなぁ・・・?って興味津々・・・(笑)

しかし・・・・マジで勘弁・・・な手法でしたね。
ってか、鬼だよ、マジで、コイツら!
人間じゃない!!
ここまでひどいことをしてる人たちの話、読んだことない!ってくらいの、
鬼の所業でございました・・・

一人の男性の、母への恨みも、
真実を暴いてみたら切ない話で・・・・
不倫の末に家族を捨てたわけだから、自業自得かもしれんけど・・・
あまりにも悲しい人生だったね・・・(涙)

最後は、刑事としていかがなものか・・・?な展開ではあったけど、
犯人を射殺しちゃうくらいの東條さんですから、
こんな隠蔽、受け入れちゃうんだろーなー!(笑)
ほかの「正義感あふれる刑事」だったら、無理だっただろうねぇ・・・

すぐに次作が発売されます。
次は槙野メインかなぁ・・・?



 
   
化身の哭く森




2017/9/1 読了






講談社

内容(「BOOK」データベースより)
7年前に消息を絶った祖父の痕跡を探すため、「入らずの山」と呼ばれる地に足を踏み入れた大学生・春日優斗と友人たち。下山後、ほどなくして彼らは次々と死を遂げる。さらには祖父と繋がりのあった探偵も6年前に31歳の若さで亡くなっていた。禁断の地に関わる者たちに訪れる非業の死。これは祟りか、それとも…。広島と東京で起きる死の連鎖に、元刑事の探偵・槇野康平と「鉄仮面」と呼ばれる警視庁捜査一課の刑事・東條有紀が迫る。怪奇世界と謎解きの妙。奇想の本格ミステリ!




いやぁ・・・次々に死んでいきましたねぇ・・・(汗)
ちょっと死にすぎ・・・いや、殺しすぎ・・・?
その動機がさぁ・・・
なんとも浅ましくてさ・・・
それってそんなに儲かるのん?
人を何人も殺すほどの価値があるの・・・?って思えてならなかった。
・・・ま、私が「ソレ」をそれほど好きじゃないせいかもしれん。(笑)

行方不明の祖父の遺体を探しに山に入った大学生たち。
下山後、一人が死亡、そしてまた・・・
また山に行って、また二人死亡・・・と、まぁ死ぬ死ぬ。(汗)
残された人が少ないため、さぁ、誰かなぁ・・・?ってことになるんだけど、
残された人まだたくさんいてさ。(汗)
最後まで予測できなかったわ・・・

欲におぼれるって怖いね・・・
やっぱ、この山は「入らずの山」ってことで・・・(汗)

そうそう、探偵・槙野と刑事・東條のシリーズものだけど、
新メンバーが登場・・・?
何やら過去があるみたいで、今後明らかになっていくのかなぁ・・・・?