土曜10時〜    WOWOW       
 脚本:瀧本智行     演出:瀧本智行     P:岡野真紀子

原作
◆ 出演者 ◆
端爪北斗 中山優馬 殺人犯
高井聡一 松尾スズキ 北斗の国選弁護人
端爪至高 村上淳 北斗の父
端爪美沙子 中村優子 北斗の母
鞠谷明日実 伊藤沙莉 綾子の里子 看護師
生田友親 矢島健一 生田波洞研究所 所長
吉永恭子 根岸季衣 高井法律事務所の事務員
大杉聡子 藤田弓子 綾子の友達
近藤綾子 宮本信子 北斗の里親
◆ レビュー ◆
  ◇  ◇    最終回     2017.04.22.                

あぁ・・・疲れた・・・
胸が苦しくて、泣きすぎて・・・・
中山優馬くん、すごかったよ・・・


裁判に対する北斗の態度は、ある意味「真摯」ではなかった。
殺したいヤツを殺せなかった。
関係ない人を殺してしまった。
命で償うしかない・・・それだけ。
そこしか見えてない。

だけど、産みの母の登場で心が揺すぶられる。
憎んでいた母は、今、妊娠して幸せな暮らしを送っていた。
だけど、その幸せな暮らしが脅かされることを覚悟で証人としてきてくれた。
自分が北斗にしたこと、北斗が人を殺してしまったのは自分のせいだと話し、
最後に北斗に「生きろ」と伝える・・
「一人で生きていけ」と、一見冷たく聞こえる言葉だけど、
あの言葉には、母として「生きて」っていう愛が込められてたよね。
北斗は今、初めて母の愛を感じてしまったんだ・・・


自分への愛、誰かの愛、大切な人を失った人の怒り・・・
たくさんの感情をようやく認識し、裁判にちゃんと向き合うことになった北斗は、
ようやく自分のしたこと、自分のおかれた状況、死ぬということ、生きるということを考える・・
自分を自分で罰したいという思いに変わりはない、
だけど、たくさんの人の愛を認識した今、
生きたいと思ってしまったんだね・・・

絞り出すように最後に話す北斗のシーン。
被害者遺族からしたら、勝手なことを言うなって感じかもしれん。
自分を遺族に置き換えれば、死刑を望んでしまうと思う。
だけど、北斗を見ていたら・・・生きてほしいって思ってしまうんだよね・・・

そして判決。
原作では「主文後回し」となります。
主文が後回しになるということは、「死刑」を意味します。
北斗も愕然とする・・・って流れですが、ドラマでは省かれてましたね。
判決は無期懲役。
検察側は控訴するだろうから長い闘いになるけど、
どんな風に時間でも、必死に「生きて」欲しいです。

ものすごく重たい話で、苦しくて仕方のない話なんだけど、
とても素晴らしいドラマに仕上がったと思います。
今後の中山優馬君の演技者としての活躍に期待したいです。



  ◇  ◇       2017.04.15.                      

生田波洞研究所を訪れ生田と対面した北斗、
記事の通り、腐った詐欺野郎だと確信した北斗は、殺人計画を立てる・・・
ナイフを買い、生田の味方のフリをして記者会見を開いてやる・・・って。
絶対に殺してやる・・・
そんな負の想いは、明日実に伝わってしまう・・・
大事な人を失った苦しみや悲しみを吐き出して、ちゃんと悲しまなくちゃいけないのに、
何かに憑りつかれたような北斗が心配でしかたない明日実・・・
事件後、きっと後悔するんだろうな・・・・(涙)

決行の日、北斗は生田を生田の会社で待つ・・・
しかしすでに警察の事情聴取を受けているとのこと・・・
逃げられてしまう・・・間に合わなかったか・・・・
焦る北斗の前に職員のオバチャンが・・・・
ナイフを見られてしまって刺してしまう北斗、
悲鳴を聞いて駆け付けた若い女性職員も追いつめて刺してしまう・・
「死にたくない・・」という女性を何度も切りつけたのは、
お母さんだって死にたくなかったんだ!!って想いからでしょうか・・?

でも、この女性はそこまでされるほど悪いことをしたの・・・?(涙)

そこに警察から生田が帰って来る・・・
扉が開いた瞬間ナイフをつきつけるも・・・・SPにジャマされて思いを遂げることはできず逮捕されてしまう・・
一番殺したい人には届かず、罪のない人を二人も殺してしまった・・・
北斗の罪は重い・・・。

拘置所で北斗は弁護士の高井から、死ぬ間際の綾子の頷きの真相を知らされる。
ボクの勘違いだった・・?
お母さんは復讐を望んでなかった・・?
「母の為だった」っていう「意味」さえも失い、北斗は自殺しかけるも死ねず・・・

裁判が始まる・・・
高井は「母」の証言を求めるみたい。
でも、あの「母」は今は幸せに暮らしてるみたい・・?
傷つけ、捨てて捨てられた息子のため、今の幸せを投げ打ってでも来てくれるのか・・?
北斗は生きて償うことができるのか・・?
最終回、見届けます・・。



  ◇  ◇       2017.04.08.                      

幸せな時間は長くは続かなかった・・・
綾子さんが末期の肝臓がんだとわかったからだ・・・。
ずっと一緒にいたい、ようやく愛を知った北斗には過酷な現実でした・・・。

綾子さんに告知し、同じ里子である明日実とともに支える北斗、
ある日、綾子を訪れた友達・聡子が、「波洞水」を置いていく。
綾子は「美味しい」と嬉しそうに飲む。
しかし、それは一本一万円もする高級な水・・・
ランクが上がると一本5万円もする・・・
北斗は、綾子のために、綾子が残すお金を全部つぎ込んでいく・・・
もちろん、病状が好転することはなく弱っていく綾子。
そんなとき、ジャーナリストが訪ねてきて、インチキ水だ、詐欺なんだと北斗に告げる・・・
きっと北斗だって100%信じていたわけではないだろう。
だけど、「治るかも」と言われるものにすがりたい気持ちはよくわかる。
信じたかったんだ・・・


詐欺の事実を知った綾子は、自分のせいだ・・・と苦しみながら死んで逝く・・・
最期のとき、北斗は綾子に尋ねる。
「生田波洞研究所の生田友親に復讐したい・・・?」
すると綾子は大きく頷いてみえた・・・
北斗は決意する、生田を殺すと・・・。

はぁ・・・あれは死ぬ前に息が苦しくて顎が上がってるだけだよ・・・
頷いて見えたけど、違うよ・・・
綾子さんが、アンタが殺人者になることを望むわけないじゃない・・・?

苦しいよ、誰か止めてよ・・




  ◇  ◇      2017.04.01.                      

虐待をしていた夫を失った母。
ある意味、虐待に支配されていて、急にそれがなくなると生きる気力を失ったしまう・・・
人間って不思議で、とても悲しい生き物です。

母は、息子・北斗に夫の代わりを求めます。
わざと北斗の怒りを呼び起こさせるような行動をとり、
「罰を与えて・・」と暴力を要求する。
父みたいな人間を嫌悪し、絶対になりたくないはずの北斗は、
自分の中の父の血を憎んでいたはずなのに、
止められない破壊衝動・・・

でもね、北斗はその衝動に流されることはなかったの。
ちゃんと児童福祉司に相談して救いを求めたんだ。

おかげで母と離れ施設に入り、穏やかに暮らすことができたんだ・・・

児童福祉司は、そんな北斗に里親を勧める。
施設にはあと少ししかいられない。
ずっとそばにいてくれる人を・・・って考えたんだね。
そして出会った、お母さん=綾子さんです。
これまでも何人も里親として育ててきた綾子さんです。
北斗の試し行動もちゃんとわかって、見守ってくれます。
何をしても怒らない綾子さんに戸惑う北斗だけど、
綾子さんの深い愛情を知り、心を開きます。
温かい母のぬくもり・・・
この人と、共に生きていく・・・
抱き合って涙する北斗の姿を見ながら、ずっとこの時間が続けばいいのに・・・って思った。


だけど・・・綾子さんに悲しい現実が・・・
初めて愛を受けた人を失うかもしれない・・・
北斗の痛いくらいの愛情の行方が、あの事件へとつながっていくわけです・・・。




  ◇  ◇      2017.03.25.                      

原作は既読。
もう、読んでてとっても胸が痛いお話でね・・・
これを映像化はちょっとキツイかも・・・って思っちゃったくらいです。

幼い北斗。
父の虐待に晒される日々。
母は自分も殴られつつ、息子を守ることもできず・・・・の状態。
父は弱い男だった。
だから自分より弱い者を虐待していた・・・
社会からはじかれ、父はおかしくなっていく・・・
そして、最後は、北斗を抱きしめ、呪いの言葉を遺し、額に十字架を刻んで、消えていった・・・
お前はオレの子だ、消えない傷を残してやる・・・と。


原作では、もっともっと、もーっと、読んでて痛くなるくらいの虐待が繰り返されます。
誰か助けてあげて・・・
助けを求めるんだ、北斗・・って祈りながら読んでた。
でも、ある日突然、父の自殺で虐待は終了する。
ようやく訪れる平和・・・

いや、そんなに簡単には終わらなかった・・・・
そんな初回です。

北斗は、ある殺人事件を後に起こします。
逮捕拘留され、弁護士の接見を受けております。
何があったのか知りたい・・・という弁護士の想いを受け、
北斗は過去を思い返していく・・という形で描かれていくわけです。

とても重く苦しいお話。
でも、目を背けることができないお話。
中山優馬くんの暗く悲しい、だけど力強い目がとても印象的でした。
この子がどうしてそんな事件を起こしてしまったのか・・・
見届けましょう・・・。




★ STORY ★ 両親から壮絶な虐待を受けて育った少年、北斗。初めて出会った信頼できる大人を喪ったとき、彼の暴走が始まる……。孤独の果てに殺人を犯した若者の心に切り込む、衝撃の長編小説のドラマ化。